函館の行政書士小川です。
「備え」とは、
「何かあったときのためのもの」ですので、
何もなければ無駄になることもあります。
たとえば、自動車保険。
事故を起こしてしまったときの備えです。
電柱に車をぶつけてしまい、
「車両保険に入っていたはず。」
と思ったら、そのプランでは
単独事故は補償されない、なんてことも…。
より補償が充実したプランにしようか…。
でも、保険料が高額になるし…。
この辺の見極めは非常に難しいです。
あ、結局、遺言の話なんですけど。
「もめるほど財産がないから。」
「うちは仲が良いから。」等
遺言は必要ないという話をよく聞きます。
遺言の効果は、主に
遺言で遺贈などの願いを叶える
遺産分割などのトラブルを防止する
相続人の相続手続を簡素化する
の3つに分けられると思います。
”起きるかどうかが不確定”な
の相続トラブルを想定した遺言は「備え」です。
遺言でも自動車保険でも、
起きるかどうか分からない”事故”に
どこまで備えるか悩むものです。
遺言が無くても、円満な相続もあります。
でも、と
は、少し違います。
現実となることが分かっているからです。
の「遺言でしかできない」ことなら、
間違いなく遺言を残すべきです。
は、ケースにもよりますが、
相続人が2人以上いて、
しかも不動産があるときなどは
手続が簡素化されるのが明らかなので、
やはり、遺言を残すべきケースです。
つまり、遺言は「備え」にとどまらず、
手段・対策ともなり得るわけです。
「遺言を残してくれていれば…。」
と相続人の方が嘆く事態になる前に
検討してみてはいかがでしょうか。