年末と第九の駄文 | 公式ブログ - 作家のひとりごと -

公式ブログ - 作家のひとりごと -

STUDIO VERKの作曲家が綴る随筆的ブログ


テーマ:

お久しぶりです、森元です。

 

さすがに師匠も走る12月、僕も忙殺されておりまして(弟子はいませんが)、更新が滞っていました。

 

そして、あっという間にもう年の瀬です。

年末と言えば、僕なんかはやはり第九が思い浮かびます

今日はそこらへんと絡めた駄文にしたいなと思います。

 

毎年、12月に「一万人の第九」と称したイベントが開催されていますね(今年はもう終わったようです)。

合唱として参加するもよし、観客として参加するもよし、総監督、指揮は佐渡裕さんで、クラシックの国内イベントとしては間違いなく最大級のものです。

 

僕はこのイベントに参加したことはないのですが、確か22〜3歳の時テレビで見て、号泣した覚えがあります。

もうね、なんだかわからないのですけど、子供や老人、男性女性が関係なく一生懸命に歌っているのを見ると涙が止まらず、母親がリビングに「どうしたん!?」と駆けつけたほど嗚咽してしまいました(これで「森元は人の心が無い説」は払拭や)。

 

あ、ちょっと第九について書こうかな。

ほとんどの方はご存知の話でしょうけど、僕のブログを読んでいる方々にはクラシック?何それ?シュトーレンとどっちが美味しいわけ??キル・フェボンのケーキとどっちが美味しいわけ!?ねえ!?わかんないじゃないの!!!そもそも、クラシックってスイーツなの!??聞いたことないわよ、そんなスイーツ!!…ははーん、さてはあれね。秘密にしようってわけね。いいわよそれならそれで。こっちにも秘密にしていることたーくさんあるんだから!!勝手にしたら!!?という人もいると思うので、ちょっとだけ基本的な説明をしようかと思います(すみません)。

 

皆さん「第九(読みは「だいく」)」と略して読んでいるこの曲は、ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーベン作曲の「交響曲第九番(合唱付)」という題名の曲で、単純にベートーベンが書いた九曲めのシンフォニー(交響曲)なので、「第九」と呼ばれています。

 

では、例えばモーツァルトやハイドンの書いた交響曲第九番が「第九」と呼ばれているかというと、そうではありません。

別に理屈でいうと他も「第九」と呼んでいいのでしょうけど、あまりにも多くの人口に膾炙しているのがベートーベンの交響曲第九番なので、特にベートーベンのものだけを「第九」と呼んでいます。

 

…これ、考えてみれば、すごい話ですね。

「交響曲第九番」というタイトルの曲はおそらく有史以来、数百曲書かれていると思いますが、ベートーベンのものだけが「第九」と呼ばれているわけです。もう、世界中の「第九」を独り占めです。

 

ちなみに、上記でお分かりになる通り、クラシックでは基本的に「交響曲」「協奏曲」「ソナタ」などのある程度形式の決まった曲には、その曲固有のタイトルは付いていません。

なので、作曲家と曲の番数をくっつけて、呼称することもしばしば。

例えばベートーベンでいうと、交響曲第七番は「ベト七(べとしち)」、八番は「ベト八」なんて呼びますし、ブラームスの交響曲第一番は「ブラ一(ぶらいち)」、二番は「ブラ二(ぶらに)」なんて呼びますね。

今度友達と雰囲気の良いバーに出かけたら、「ブラ一良いよねぇ、特に二楽章の後半のソリ」「俺もブラ一好きだけど、実はブラ三の三楽章も捨てらんないよねぇ」という略称を使った会話をしてみましょう。

音大出身のお嬢様と知り合いになれる確率が確実にアップします(メッキが剥がれた後の責任は負いません)。

 

横道に逸れました

そんな世界中の交響曲第九番市場の独占企業であるベートーベンの「第九」ですが、この曲は普通のシンフォニーにはない「合唱」が付いています。

普通、交響曲には人の声は入れないのですが、この曲は大胆にも大いに合唱を取り入れており、それもベートーベンの第九を「第九」たらしめる大きな要素となっています。

 

歌詞は基本的には「神様ーありがとー神様ーサイコー讃えるよー神様ー喜びを分かちあおうー天だぜー神だぜーマジ行こうぜ聖なる場所ーー!!」という(再度すみません)、まぁクラシックの古典派までの王道であるキリスト教讃美的な内容なので特筆すべきことではありませんが、ベートーベンの人生(基本的にクラシックの作曲家は悲劇的な人生を送っています)を鑑みた時、やはりグッとくるものがあります。

 

ちなみに僕はヨハンシュトラウス二世にも似たような感覚を持ちます。

彼も人生はほとんど破綻していて悲劇の連続だったようですが、彼が作った曲は驚くほど軽やかで楽しい曲ばかりで、明るい曲なのに聞けば聞くほど切なくなるという大変文学的な感動を与えてくれます。

モーツァルトの晩年の長調の曲も、そうですね。

 

それはさて置き、僕はクラシックの作曲家の中ではモーツァルトが一番好きで、22歳くらいまではモーツァルト以外でもほとんどバッハやヴィヴァルディ、ハイドンなど時代区分としてはバロック〜古典派中期の作曲家を好んで聞いており、ベートーベンに関しては「古典派にしては、派手過ぎなんだよなー」と嫌厭していたのです。

 

ですが、一万人の第九をテレビで見て「おお、すげーなベートーベン」と思ってしまい、それからは割と聞くようになりました。

 

 

まぁなんですか、オチも何もないですが。

年末テレビでやるようなので、ガキ使見ながら録画でもしておいて、是非見てみてはいかがでしょうか。

で、一緒に雰囲気の良いバーに行きましょう。

 

 

森元

 

studioverkさんをフォロー

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス