「君をのせて」は、沢田研二の1作目のシングル。

1971年11月1日にポリドールから発売された 
英題は「My Boat For You」(マイ・ボート・フォー・ユー)。
ザ・タイガース、PYGを経て発売されたジュリーの実質的なソロ・デビュー作品

である。
合歓ポピュラー・フェスティバル参加曲。
本人は「『OH! ギャル』の次に嫌いな曲」と言っていた時期もあったが、

作曲した宮川は自身の最高傑作のひとつに挙げている。

 

沢田研二は派手なパフォーマンスのビジュアル系としての評価が高すぎて、

しっとりとした歌唱力は見過ごされがちであるが

「温めたバターナイフ」のような彼独特の歌声はとんでもない切れ味である。

この曲は彼の声にもっとも似合った曲、彼でないと表現出来ない曲である。
 

彼と親交のあった久世光彦は「これは男同士の友情の歌だ」と絶賛している。
その久世は本曲をモチーフにして『七人の刑事』(TBSテレビ)にて

栗本薫に脚本を依頼し、ジュリーと内田裕也をゲストにして

「哀しきチェイサー」(1978年11月24日放送)を制作している。