映画音楽百選 第四回  「シェルブールの雨傘」

 

監督 : ジャック・ドゥミ 音楽 : ミシェル・ルグラン

 

ミュージカル、しかも全編セリフ無し、全て歌で表現された画期的な映画です。苦手な人は素直に映画として楽しめないところもありますが、カトリーヌ・ドヌーブの美しさは当時話題となりました。  

そしてミシェル・ルグランの楽曲。

映画ファンに久しぶりに「本格的映画音楽を聞いた」と言わしめたほどの素晴らしい出来栄えでした。

 

淀川長治さんが「私の生涯の一本」に選ぶほどこの映画に惚れ込んでおられました。

当時まだ東和の宣伝部長だった淀川さんはこの映画の宣伝のために真っ赤な傘に白い文字で「シェルブールの雨傘」と印刷し、資生堂と組んで銀座を歩く女性に無料で配布したそうです。TV局を呼んで交差点の上からの映像を夕方のニュース番組で流し、ロードショー公開を盛り上げる予定が、傘をもらった女性がすぼめたまま持ち歩いたせいで効果が発揮できず、部下の花本マサミ氏と一緒にため息をついた直後、空からポツポツと雨粒。ニュース本番では、銀座が赤い雨傘で一杯になったそうです。

 

花本マサミ氏は広島ホームテレビの映画番組にレギュラー出演していただいていた関係で淀川さんの話は色々聞いております。面白い話が沢山ありますので少しづつお裾分けしてまいります。

 

話を戻します、実は私もミュージカルは大の苦手で淀川さんのお気に入りと聞いてもこの映画を見ようとはしませんでした。数年経ってからテレビで見て、主題曲以外にも素晴らしい曲が満載である事に感激しました。ドヌーブは美しいし、ストーリーもなかなかです、この時代にカンヌでグランプリを受賞していますから悪かろうはずはありません。

それでもやっぱり個人的にミュージカルは苦手です。 

あしからず・・・

 

それにしても素晴らしい曲です。

https://www.youtube.com/watch?v=SS_B8sbABNo