リレー小説 第1話 | おもろなりたい。
2011年09月29日(木)

リレー小説 第1話

テーマ:コラボ
プロローグ → 



「センター長?・・・どういう事ですか?この人は一体誰なんですか?」

久田須の問いに日輪井は答えず、そのかわりにスタッフ全員にこう言った。

「いいかよく聞け!
 時間がないから詳しく紹介するわけにはいかないが、今から彼の指示でみんな動くんだ!」

しかし、久田須はなおも食い下がる。

「センター長!初対面で、しかも名前も知らない人の指示を一体どう受けろって言うんですかっ!」

「俺は・・・」

男が名乗ろうとしたその時、救急隊員の手によって7台の担架が続々と処置室に運ばれてきた。
先ほど連絡が入った、化学工場の大規模爆発で被害に遭った怪我人が乗せられている。

高温に熱された化学物質の付着により全身の皮膚がただれ、息も絶え絶えな男性、
爆風により飛ばされた衝撃で高所から転落し、頭部を打ちつけて意識不明の男性、
倒れてきた大型キャビネットに挟まれ、呼吸困難な状態にある事務員らしき女性など、
それぞれ症状は様々だが、素人が見ても全員が重傷者であることは容易に判断できた。

既に搬送されている高速道路の多重事故被害者6名に、今回運ばれた7名の患者を合わせ計13名。
いくら日本でもトップクラスの設備を誇るこの病院といえど、キャパは完全に超えている。
処置室内は痛々しい呻き声と血なまぐささ、それに薬品の臭いが相まってある種の地獄絵図と化していた。

もちろん経験の浅い久田須にとって、このおぞましいとも表現出来うる光景を見て冷静でいられるはずがない。
前日からの疲労もピークに達し、強烈な吐き気や倦怠感に襲われて一瞬気を失いかけた。

「久田須っ!このくらいでダウンするのかヘタレ野郎!邪魔になるからあっちに行ってろ!」

疲れている部下を休ませようとする彼なりの愛情表現なのだが、とにかく仕事中の日輪井の口調は厳しい。

「い・・・いや、まだ大丈夫ですセンター長。僕はぜんぜん平気ですから、やらせて下さい!」


その時、グレーのカットソーから白衣姿に着替えた例の男が静かに口を開く。

「センター長は高速道路事故のまだ処置を終えていない負傷者をお願いできますか。
俺は工場爆発事故の方を受け持ちます。それと、、、久田須君だったかな?大丈夫なら俺のサポートして。」

まるで小さい子供におつかいを頼むような口調の男に、久田須は思わずムッとしたが、
「・・・はい、わかりました。」 と、努めて機械的に返事をした。


「よし、そっちは頼んだぞマタリ。ヒヨっ子の久田須の面倒も押しつけちまってスマンスマン。」

日輪井は今までの経験が生む余裕か、もしくは強力な助っ人が来たことの安堵感か、心なしか楽しげに見える。


「あの、マタリさん?」

聞き慣れない名字に戸惑いながら久田須は尋ねた。

「あぁ、挨拶がまだだったな。俺はマタリ、馬が渡るとかいて馬渡だ、よろしく。
 よし、まずキミはそちらの7名のバイタルをチェックして順々に俺に伝えてくれ。」

自己紹介もそこそこに馬渡は次々と数名のスタッフに指示をだす。


「・・・こちらの男性は胸部を強く打っており、意識は朦朧。下半身は重度の火傷を負っています。脈拍は42。」

久田須の報告に耳を傾けながら、馬渡は7名全員に聴診器を当てたり瞳孔を確認する作業を行った。
と同時に患者それぞれの症状に合わせCT室や手術室に移動させるよう、てきぱきとスタッフたちに申し伝える。
こうして7名の患者のうち5名をその場から移動させた。

「あの、馬渡さん。残り2名はどこに移動させますか?」

「あぁ、その2人は無理だ。助からん、・・・残念だが。」

「は?助からんって、、あんな短時間で、いや、なんで、そんなこと・・・」

あっさりと『無理』などと言う馬渡が理解できず、久田須は茫然とした。
彼が見る限りでは7名とも症状は違えど、バイタル上でも重症の度合いはほぼ横一線に見える。
一人につき数十秒ほどの診察で生死の線引きが出来るとは到底思えなかった。

「ちょっと待ってくれよ! あんたが7名の受け入れを許可したんだろ? 責任取るのが筋だろがっ!!」

半ば逆上して詰め寄る久田須を悲しげな顔で見つめ、小さいため息を一つ吐いてから馬渡は言った。

「・・・キミも知ってるだろう? トリアージって言葉を。5人は第1順位、あと2人は第4順位だ。」


『トリアージ』
災害や大事故などにおいて、救急隊員や医師が負傷者の重症度等に応じて処置の優先順位を決める行為。
第1順位から第4順位で表され、第1順位は 直ちに処置すれば救命が可能な最優先治療者 を意味する。
以下、第2は 多少処置が遅れても生命の危険がない者、第3は 軽易な傷病で専門医の治療が不必要な者。
第4順位は 既に死亡している者、もしくは直ちに処置しても明らかに救命が不可能な者 を意味する。


いくらこの仕事を始めて2年目とはいえ、久田須ももちろんトリアージについての知識はあった。
新人研修の時に学んだのだ。
しかし、とてつもない大災害でもないかぎり自分の身の回りに起こる出来事としては認識していなかった。
まさか、自分の職場で負傷者の命の選別をするなんて。

しかし、目の前に横たわる負傷者を見て久田須はまだ諦めきれなかった。

「馬渡さん、ここでダメなら2人を他の病院に移しましょうよ! 探せばきっと受け入れてくれるところだって、、」

「いや、無理だ。」

ここでもやはり即座に断言する馬渡に、久田須はカッとなった。

「はぁっ?? なんとかしましょうよ!!まだ亡くなっていない人を見殺しにはでき・・・」

そこまで言ったとき、馬渡の平手が久田須の横っ面に飛んだ。

「!! ・・・なにすんだよ!」

「いいか、落ち着いてよく考えろ!
 既に6人搬送されているこの病院に追加で7人が搬送されたんだぞ?消防だって無理は承知さ。
 それくらい巨大な化学工場の爆発で相当な数の負傷者が出たってことなんだろう。
 他の病院にだって処置しきれないほどの負傷者が搬送されたはずだ。暇なトコなんてあるわけないだろ。」

「・・・。」

「俺は今使用できる設備とスタッフ、負傷者の症状を見て救命可能なのは5人だけだと判断した。
 残り2人について、奇跡的に助けられるかもしれん。だがそのせいで助かる他の命が犠牲になるかもしれん。
 それにな、今こうしてキミとしている無駄っ話が長くなるほど第1順位の5人の命が危険に晒されるんだよ!」

そう言い残すと、馬渡は足早に手術室へ向かって行った。


それから、わずか1分後。
スタッフの一人から、残された2名の負傷者のうち1名が息を引き取ったとの報告があった。
なおも諦めきれず、久田須は残り1名の処置をしようと試みたが、ほどなくして心肺停止が確認された。


そこへ、先に搬送された高速道路事故での負傷者の応急処置を終えた日輪井がやってきた。

「おう、どうしたヒヨっ子?」

久田須は憔悴しきった顔で馬渡とのやりとりを説明した。

「・・・なるほどな。 で、2名を第4順位とした馬渡の判断は的確すぎるほど的確だったってわけだ。」

「ええ、まぁ。」

久田須も馬渡の下したジャッジに間違いがなかったことは事実として認めざるを得ない。
しかし、なんの処置も施せなかった2人が目の前で命を落としたことのショックが、久田須の肩を落とさせていた。


「まぁ、いいや。なぁ久田須、ちょっとこっちに来いよ。」

そう言うと日輪井は、さきほど馬渡が向かった手術室に入って行った。


AからEまである5つの手術室。
日輪井と久田須はガラス越しに手術の様子が見える通路に並んだ。

A手術室では今まさに馬渡が執刀医となり、オペが開始されるところだった。

「これより外傷性脳挫傷の手術を行う。脳腫脹が強いと思われるので頭蓋骨をはずす外減圧術でいこう。」



久田須は固唾を飲んで馬渡の様子を窺い、そして唖然とした。
本職の外科医でも難しいとされる脳の手術を、見事な手さばきで行う馬渡に完全に見とれてしまったのだ。


それだけではない。

「B手術室、もう少しバイタルが安定するまでカテコールアミンとジキタミン投与。 C手術室の進捗は?」

執刀する自分のオペだけで手一杯のはずが、驚くことにモニター越しに他の手術についても指示を出している。

「こ、こんな人が僕と同じ救命救急医なのか、、、」


ガラスに埋ってしまうんじゃないかと思うほど顔を近づけてオペを見つめる久田須を、日輪井が叱咤する。

「さぁ、ヒヨっ子!お前は今のお前が出来ることをやれ。とりあえず外科のサポートに行って来い!」




3時間後。
オペを終えた馬渡、日輪井が休憩室で缶コーヒーを飲み、そこに久田須もやってきた。

「おおー、熱血漢のピヨピヨ君のお戻りだ。」

「ちょ、センター長!さっきから変な呼び名でバカにしないでくださいよ! ・・・それと、馬渡さん。」

「ん?どうした?」

「さっきは、なんというか僕、取り乱しちゃって、おまけに生意気な口まできいちゃって、その・・・」

「はははっ。 まぁ、いいってこった。」


彼らが処置した高速道路事故の負傷者6名と化学工場爆発事故による負傷者5名は、全員が命を取りとめた。
中には事故の後遺症が残ってしまう可能性がある患者もいるが、件の馬渡の判断は完璧だったと言えよう。

とりあえずの仕事を無事に終えた安堵感に包まれ、休憩室は暫しの穏やかな時間が流れていた。


「そういえば、どうして馬渡さんはこの病院に来たんですか?」

「あぁ、こいつは俺が呼んだんだ。」

「え?センター長が? どうしてこの時期に?」

「んー、まぁアレだ、俺もちょっと疲れてな。できればここらで誰かに交代したいなぁ、なんてな。」

「えぇ!センター長、ここを辞めちゃうんすか?」

「まあな。俺の叔父さんが島根で開業医しててな、そこを手伝ってくれないかなんて誘いがあるのよ。」

「島根っすか?行ったことないなぁ。」

「出雲大社が有名だろ?あと、シジミが美味い。・・・ざっくりとしか説明できんが、とにかくシジミが美味いんだ。」

「・・・へぇーー。」

「それにな、ここで働くとどうしても時間が不規則になるだろ。もう少し家族との時間が、、な?」

「そうっすよね、センター長は二児のパパっすもんね。」

「あぁ、こないだ小学生の長男に言われちまったんだ。
 お父さんはいつも仕事仕事って、たまには僕が学校行く時のお見送りとかもしてよー!、だってさ。
 ほら、保護者が持ち回りで通学路の横断歩道なんかに立ってさ、子供らが安全に歩けるようにするだろ?
 俺らがガキの頃は近所でボランティアの主婦が決まって立っててさ、緑のおばさんなんて呼んでたっけ。」

「あー、そういえばそうでしたねぇ。」

「あれをさ、俺にもやれっつーことを息子が言ってるんだわ。 ま、俺がやれば緑のオジサンだわな!」

「・・・。」

「・・・てか、それ言いたくてこんなに長い尺とったんすか?」

「もっふっふっふ。」

「ちょ、変な笑い方しないで下さいよ!」

「いや、そんなことよりさ、この馬渡って男の前職がこれまた面白いんだぜぇ~」


ダラダラとしたしょーもない会話から、唐突に矛先を向けられた馬渡は焦った。

「いや、センター長。そんな話はやめておきましょうよ。」

「いいじゃねぇかよ、減るもんじゃあるめぇし。このヒヨっ子に教えてやれよ。」


いつのまにか日輪井が職人気質な喋り方のキャラになってきたことが気がかりではあるが、全力で無視しよう。


「え?前職って、医療関係じゃなかったんすか?」

「ん?・・・んー、まぁな。」

「こいつはよ、一昔前は傭兵だったんだ。」

「ヨーヘイ?? 河野さん?」

「そうそう!衆議院議長を長く務めた政界のサラブレッドでなぁ~、って、そんな、違うってばよバロチキショイ!」

「、、、お、、おぉーー。」


日輪井のノリツッコミがこんなに下手くそだと思わなかった久田須と馬渡は、リアクションに困った。


「だから、傭兵だよ、傭兵!!」

「あー! 小せ・・・」

「小生じゃねぇし。」


食い気味な馬渡のツッコミは、予想外に上手く炸裂した。

日輪井は、そんな馬渡に少しだけジェラった。


「って、なんすか傭兵って?」

「あぁ、フランスの外人部隊に4年ほど在籍してな、何度か戦争や内紛の起きている国に派遣されたんだ。」

「つまり、雇われて、その、戦争に参加を?」

「あぁ、そのとおりだ。・・・でも、できればもう忘れたい過去だ」

「・・・こんなこと言うのもアレですけど、今の救命士とは間逆の仕事ですよね?」

「、、、うん、、まったくだな。」

「馬渡さん、傭兵になるきっかけって、、」


これ以上話したくないという顔をする馬渡だったが、全く空気の読めない久田須はガンガン聞いた。


聞けば馬渡の家は代々続く医者の家系で、馬渡の父親も地方で大きな病院を営んでいた。
馬渡は二人の兄がおり、どちらも非常に優秀で幼少から父親の後を継ぐように英才教育を受けていた。
末っ子の馬渡も優秀ではあったが、常に二人の兄と比較されることに徐々にストレスを覚えるようになる。
ある時、父親と些細なことで口論となり「この出来損ないがっ!」と言われたことに腹を立て、18歳で家を出た。
その後、海外を転々と放浪し、22歳でフランス外人部隊に入隊した。


「きっかけはさ、親父への反抗心だったんだ。」

「反抗心、ですか?」

「あぁ、金を貰って人の病気を治す医者が親父なら、俺は金を貰って人を殺す傭兵にでもなってやろう、、てさ。」

「金を貰って人を殺す、ですか。」

「そうだ。入隊後は夢中で戦った時期もあったな。・・・今思えば、後悔の方が大きいがな。」

「そ、そうだったんですね。 え?でもなんで今はこの仕事に??」

「入隊して4年目にコートジボアールの紛争地に派遣されたんだ。」

「ほう。」

「そこで知り合った現地の、たしか4歳くらいの女の子と仲良くなったんだ。」

「まだ小さい子ですね。」

「あぁ、お母さんが内戦に巻き込まれて亡くなってな、その女の子は孤児になってた。」

「・・・ひどい。」

「その子に夢は?って聞いたんだ。」

「はい。」

「そしたらフランス語で「Je veux trouver le bonheur」って言うんだ。」

「どういう意味です?」

「幸せになりたい、ってさ。 4歳の女の子の夢がだぜ?」

「・・・。」

「で、そんな会話の途中、その女の子の頭部に流れ弾が当たったんだ。」

「えぇっ!」

「俺は夢中でその女の子を助けようとした。でも、ほぼ即死の状態だった。」

「そんな・・・」


空気の読めない久田須ではあったが、さすがに馬渡の話を聞いて少し質問したことを悔やんだ。


「俺の、・・俺の下の名前がさ、『幸生(ゆきお)』っていうんだ。」

「幸せに、生きる。」

「ああ、そうだ。これは親父がつけた名前なんだ。ハッピーに生きて欲しいって願いがかけられたらしい。」

「マタリ、ユキオ、」

「そう。子供のころにはマッタリハッピー、略してマッピーなんて呼ばれてたっけ。」

「なんか、かわいいっすね。」

「でさ、人を殺すことってやっぱりハッピーじゃないって、、、」

「はい。」

「幸せになりたいって子が死ぬような戦争に参加することって、絶対ハッピーじゃないって、、、そう思った。」


馬渡は少しまつ毛を濡らしながら続けた。


「それからは傭兵のくせに救護班の真似ごとのようなことばかりやってさ、結局すぐにお払い箱ってわけさ。」

「その時に救命士の基礎を学んだんですね?」

「まあな。戦争中は負傷者や死者が出るのが当たり前。トリアージだって毎日のように必要だった。」

「なるほど!負傷者を救命できるかどうかの判断の早さは、その時に培われたものなんですね。」

「あぁ、そうだ。ま、本格的にはこの日輪井さんの下で働くようになってからだけどな。」

「へぇ~、そうだったんすかセンターちょ、、、って号泣してるじゃないっすか!!」

「え?話、終わった?」

「はぁ?聞いてなかったんすかっ!?」

「ごめんごめん、今ちょうどフランダースの犬の最終回を思い出しててさ。」

「てめい!! やい、てめい!! 紛らわしいだろがいっ!! ただでさえ会話のくだりが長いのに!!!」

「うむ。それは言えるな。 一話分でこんなに長いと正直めちゃうぜぇーよな。」

「そうっすよ。第二話から書く人の気持ちもちょっとは考えないと、下手すりゃ村八分にされますよ?」

「んーー、まぁ大丈夫だろ。 とりあえず第二話を担当するのは小説の腕にかけちゃピカイチだからな。」

「え?そうなんすか?プロの小説家とか??」

「いや、よくは知らんが、、、本業は汁男優ってのがもっぱらの噂だ。」

「ほぉ~~、めずらしいっすねぇ。」

「それにな、長すぎる記事がないと逆に物足りなさを感じる読者もいるんじゃねーの?的な考えもあるらしい。」

「ずいぶん身勝手ですね。」

「あぁ。 ってか、ちょっと痛いよな。」

「痛すぎますね。」



まったくどうでもいい会話で行を稼いでしまい、読者全員が不快に思う中、唐突に消防からコールが鳴った。
久田須が応答する。

「はい!聖マリアンヌス医科大学病院、高度救命救急医療センター」

「こちら川崎消防。女性が一人、銃弾を受け重傷です。受け入れをお願いします。」

「ジュウダン?」

「女性はテンシブヤ王国のポン=フスマーノ王妃。
 総理主催のパーティーに向かうリムジンを、何者か数名に襲われ脇腹に被弾しています。」

「了解。こちらは今のところある程度余裕がありますので、その女性を受け入れます。」



「銃弾を受けるって、テロリストの仕業か?」

日輪井が馬渡の方を向く。

「ええ、その可能性が高いですね。」


ほどなくしてテンシブヤ王国のポン王妃が担架に乗せられて処置室に運ばれた。
青白い顔色で苦痛を浮かべた表情ではあるが、弾丸は幸い急所を外れているようだ。


「よし、すぐに処置すれば命に別状はなさそうだな。」

先ほどの忙しさに比べれば、馬渡にとっては朝飯前の負傷者だった。



その時、処置室内の照明が落ちた。

「ん?なんだなんだ? 停電か??」

急に視界が真っ暗になったことに驚いた久田須は声を荒げたが、すぐに日輪井が制止する。

「大丈夫、非常用電源がすぐに入るはずだ。」

日輪井の言葉とおり、すぐに非常用電源が作動し、処置室内は明るさを取り戻した。

「さぁ、はやいとこ仕事をしよう。まずは弾を取りのぞ・・・」


その時だった。
処置室内に軍服姿で武装した3人の男たちが入ってきた。手には皆マシンガンを持っている。

状況がまったく掴めない久田須は、安い映画でも観ているかのような感覚にとらわれた。


3人のうち、リーダー格の男が大声で叫んだ。

「いいか!ここは我々が占拠した!! この部屋の他にも我々の仲間が病院中に配置されている!!」


突然の出来事に病院のスタッフは全員あっけにとられ、身動きが取れずにいた。
ただ一人、馬渡を除いては。

「き、貴様はっ!」

「久しぶりだな、ドクターマッピー。いや、傭兵時代のコードネーム『破壊王』と呼んだ方がお好みか?」

「一体、何しに来たんだっ!」

「ははははっ!
 あんたの口癖を真似て言えば、時は来た!・・・・・・それだけだ、ってか?? ははははっ!!」





ようやく、第2話に続く。


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