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安冨歩という人が、複雑性(カオス理論)を論じて、「制御なんかできないんだ!だから福島原発の事故も起きた」と言っている
何か変だ
どう考えても、世の中の人工物のほとんど全ては制御されている
制御という『事』ができなければ、このブログさえ書けない つまり、コンピュータはできないし、インターネットも成立しない
調べてみたら、現在では複雑性も考慮された制御理論が成立していて、
「ほとんどの場合は既存の制御理論で対処できる」事がわかっているようだ
ちなみに、制御と言う『事』が無ければ
安冨歩氏が使っているオーディオも鳴らない
オーディオアンプは制御の塊だ
世の中の『半導体』は基本的にトランジスタという素子がベースになっているが
トランジスタは非線形性素子だ
そのまま、負帰還(ネガティブフィードバック)の手法を使わなければ歪みだらけのとんでもない音しか出ない(素子の使い方で、線形動作をするように工夫(帰還の手法も使用?)したアンプも有るが)
制御、つまり負帰還(ネガティブフィードバック)によって、線形の動作を可能にしているのだ
電力を増幅する出力段では、普通は 100%近い負帰還がかかる『エミッタフォロア』になっている
だから、私の愛用している『無帰還アンプ』も、出力段は ほぼ100%の帰還がかかっている
アンプ全体での負帰還を使っていないだけだ
つまり、
世の中はほとんど全てのシステムは「制御されている」のだ
福島第一原子力発電所も「制御されて」いた
東日本大震災のために,自動停止する事も含めた『制御』が外れてしまっただけだ
大事故にいたった原因は、
⚪︎ 東京電力の社長?が「巨大地震や大津波などといういつ来るかわからん物に金を使えるか!」と対策. を講じるのを拒否したため
⚪︎ 自民党の代議士が役人に「全電源喪失については考慮せずとも良い」というお墨付きを書かせていたため
⚪︎ 原子炉が「アメリカに押し付けられた」、水素爆発を起こす欠陥原子炉マークI(ワン)だったため
⚪︎ アメリカ西海岸の同型機は水素爆発を起こさないように対策が施されていたのに日本では全く行われていなかった
⚪︎ アメリカGE製オンボロポンプが冷却水を汲み上げられないために、日本人の税金で崖を数十メートも削らされたため(契約上はGE負担が当然)
⚪︎ 事故を想定した訓練さえも行われていなかった
例えば水素爆発を想定した訓練が行われていれば、注水が上手く行っていれば盛大に湯気(水蒸気は透明)が立ち昇るので、ヘリコプターによる放水が無力だった事もすぐにわかった
等々、様々な原因が一つでもクリアされていれば大事故には至らなかったようなモノばかりなのだ
つまり、福島第一原子力発電所の事故は99.999(以下無限)%人災だったのだ
人災なのだから、それをあらかじめ考慮してシステムのフィードバックループに組み込んでおけば良かっただけの事だ
例えば、津波であれば予測されていた津波に対応できる状態にすれば良いのだ
そこに安冨歩氏が主張する『複雑性』が入り込む余地は無い
もちろん、巨大地震や大津波が起こるメカニズムには複雑性が絡んでいる事は間違い無い事実ではある