大事なことほど小声でささやく/幻冬舎

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久しぶりの森沢さんの作品を読ませていただきました。

「大事なことほど小声でささやく」。


スポーツジムを舞台に、語り部を代えながらの6つの話で

ジムで知り合った面々たちを描いた作品です。

中心人物であるスナックひばりのママは2メートルを超えるマッチョのおかまで。

それだけで奇想天外なんだけど、

癖も二癖もある面々のキャラがとにかく面白い。

愛すべき人たちなんだよね。いいよなー。

クマムシの「あったかいんだからあ」を歌いたくなる感じ。


人間だれしも生きてると苦しい事や悲しい事、葛藤を抱える事ってあるんだよね。

正直しんどいかもしれないけど

しんどくてもまっとうに生きることが大事だとこの本に言われてる気がします。

笑えるけど、泣ける。

少し疲れた心を癒してくれる言葉であふれた作品になってます。


おかまのママにはじめはものすごく抵抗があった私ですが

おかまだからこそ、このママの言葉がすとんと入ってくるのかなと思え始めました。

たぶんおかまであることは、生きる上でものすごく苦労したと思うから。

いっぱい傷ついたこともあると思うの。

だからこそ、そんな人の言葉には誠実さが溢れると思うの。


おかまのママにいい人が出来るといいんだけど。



全然関係ないですが、中学のころあだ名がおかまという友人がいました。

もちろん男子ですが、なよっとしてて仕草が女っぽかったのね、その子。

私がお盆をふく係で、彼が雑巾係になった時があって。

一緒に使った雑巾を洗面台で洗ってた時に

「好きな子がいるんだ」と相談されたことがあって。


おかまと言われてる彼の好きな人は男か女か?


超ドキドキドキドキしながら。

「誰?」と聞き返すと、割とまじめな女子の名前がかえってきて。


あ~こいつも女の子好きなのね。おかまじゃなかった。


と変なところで安心した覚えがあります。

雑巾や布巾の汚れを落とすにはこの粉せっけんがイイよ!とか言って

私に分けてくれてた彼も、ちゃんと女の子が好きだったわけよ。


なんかその男子の事を思い出してしまった作品でした。


彼は元気でやってるんでしょうかね。元気だといいなあ。