技術伝承における団塊世代の功罪 | 石田マネジメント事務所

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2007年には団塊世代が大量退職する。技術伝承できずにいると大変なことになる。こういう論調が多く雑誌だとか、講演などで聞かれたものだった。それから丸10年たった。多くの人たちが予測したようにノウハウが伝承されず大変になっただろうか。





結論から言ってしまうと、大騒ぎするほどのことはなかったように思う。製造現場のベテランたちのうち、どうしても残ってもらいたい人にはそれなりの処遇もして次世代に伝承できつつある。設計技術などはたしかに問題はあるが、団塊世代が現役の頃とは時代も違い、技術も変わってきている。







むしろ団塊の弊害の方が問題だったと思う。問題な団塊の特徴を簡単に言うと次の通りだろう。




  • 団塊以降と異なり比較的だれでもが役職、幹部のポストにつくことができた


  • このため、適正を欠く人物が役職者になる割合が他世代よりも多くなった


  • 会社や組織のためではなく、自分のやりたいことを好き勝手に行った


  • 10年後、次の世代のために必要な施策が顧みられることはなかった


  • 資金は次の活動に役立つものにほとんど使われず、個人的趣味に費やされた


  • 結果、ゴミの山だらけになり、次世代はゴミ掃除の後片付けを余儀なくされた


というような有様なので、次の世代からは一刻も早く出て行ってもらいたい、二度と戻ってほしくない という怨嗟が多くなったのである。







人間、何事も普段の行いが大切である。技術伝承をお願いしたいベテランなどはもともと、ほんのわずかしかいなかったのである。







こうしたことは今後についても言えることで、今現役で頑張っている世代は自らのレベルを上げ続ける精進を絶やさず、後輩たちに頼られるような生き方をしてゆかなくてはならない。でないと、団塊世代と同じことをすることになる。人としてのレベルを上げるということ、これに尽きる。