夏至が近づくと 早い時間から外が明るい
目覚める時間も 早くなる
ひとり暮らしが始まって 何時に起きてもいい、となると
普段は 目覚めた時が 起きるとき
当然のことながら
冬には目覚めが少し遅くなり
夏至が近づくにつれて早くなる
これもいいかな と思えてくる
行事のないときは ゆる~い日々が続く
そしてまた さらにゆる~いのが
お婆ちゃんたちの 英語クラス
「英語」と付けてもいいのかどうかさえ 戸惑うけれど💦
7年ほど前に始まった Eさんのクラス
以前は テキストを基にして かなりきちんと英語の勉強をしていた
でも E さんのご主人が病気になり 彼女自身も休みが多くなった
それでも 合間合間に
そのうち必ず行きますから 忘れないで下さいね
と電話がはいる
私は「もちろんですよ。待っています」と答えながら
その日が来るのを 待っていた
一昨年 そのご主人が他界した
そしてそれから 数カ月年経った頃に
また行ってもいいでしょうか
と連絡が入った
数年ぶりに 本当に嬉しそうやって来たものの
すみません とにかく ここに来ると気が晴れるので
来たかったのですが
英語は ほとんど忘れています 大丈夫でしょうか
と 不安そう
私は 来ようと思ってくれるだけで
その気持ちだけで いいのだと思っている
大丈夫ですよ
何も心配しないで いらして下さい
やっているうちに 色々と思い出しますよ
最初の挨拶などは 普通に英語で話すけれど
そのうち 状況の説明などになると
すみません 日本語で言います
と ほとんど日本語で話し始める
私はできるだけ英語で返事しながらも
複雑な言葉は 英語のあとに すぐに日本語を添える
英語と日本語が ごちゃ混ぜになった 何とも不思議な会話となる
そして 最後には とうとう日本語だけの会話に……
予定の時間を少し過ぎて
来たときよりも にこやかな顔で 筆記用具を片づける
最後の別れの挨拶だけ しっかりと英語
私はやはり少し心配になる
あの~ もっと英語の勉強したかったですよね
すると彼女は満面の笑顔で答える
いえ あまりきちんと教えられたら 来れません
今の調子でお願いします
私は 一瞬複雑な気持ちになるものの
彼女が望むなら これでいいかな と思い始める
それからは そんなクラスが続いている それも断続的に…
夏至の日の夜
一日を終えて見上げる夜空には 漆黒の空を背景に
丸い月が 荘厳な光を放っていた
その光を じっと見つめる…
そう言えば明日は ストロベリームーンと言われる満月
私の頭や気持ちでは いつも バタバタと過ごしている気がするけれど
普通の人の目から見たら 実際には
きっと かなり「ゆる~い」ことばかり
こうして夜空の月を見ていると
バタバタする自分も (時には焦って失敗も…) ゆる~い自分も
すべて それでいいかな と思えて来る
それでいいんですよ
輝く月は 私に そう語り掛けてくれた