年明けに

私は 小鳥ちゃんのお世話で 一喜一憂していた

そんな時に知った 元旦の能登半島地震

私の心は 大きく揺れた

いったい私は 何と小さなことで 心を揺らしていたのだろう

この 被害に会った人たちの思いに比べて 何と私は小さいのだろうと

 

今こうして 暖かい部屋で 一人こしらえたお節料理を食べながら

このぬくぬくとした過ごし方が 申し訳ないようにさえ 感じた

でも…

私には今 何もできはしない

そしてゆっくりと考えた

いえ 今自分が 日々色々と 頑張って 

そして それが何とか巧くできて幸せを感じていること

それ自体 何も悪いことではない

心が軽くなって嬉しい気持ちになれたなら

それは 本当に喜んでいいこと

そしてその心の波動で しだいに周りの空気もよくなっていく

 

そして 今の私にできることは それしかない…

それは分かっている

でも この晴れない気持ちも なかなか消すことができない

 

 

今日夕暮れに 買い物に出かけた

橋の上から見る 日没後の西の空は

山の端に近い 薄いオレンジ色と それに続く白い色

そしてそこから広がる薄い水色に

上にいくほどにしだいに濃い灰色が加わってくる

みごとな色あいの グラデーション  

ふと見上げると 空高くに薄く黄色い三日月が… 

 

何と言う優しい景色だろう

自然は本来 こんなにも優しく 美しいものなのだ

だけど 私たち人間が自然に逆らうように生きてきたから

時折 その怒りが噴き出すのだろうか

 

今私たちにできることは 

驕り高ぶっていた これまでの生き方を反省し

また 今こうして過ごしている 当たり前のような日々に感謝し

目の前のできごとに焦点を当てながら ひたむきに過ごして行くこと…

 

…………

 

買い物を終わって外に出ると 空はすでに光が落ちて

漆黒の空に 先ほどより輝きを増した 金色に光る三日月

その月の輝きをを見ながら 

被災された方々のために祈りを捧げ

自分はこれから 目の前の幸せに感謝をしながら

できるだけ 明るく生きていこうと 心に誓った

 

可愛い小鳥ちゃんのお世話が うまくできたこと

いただいたラベンダーに 花の蕾がついたこと

何気なくかけた言葉に その方から明るい笑顔が返ってきたこと

 

そんな 小さな小さなことでも 喜んでいいのですね