普通の実用書は、たいがい大事なことが前から書いてあります。
前のほうは全体にとって重要な部分です。
しかし、法律は必ずしもそうではないような
気がします。
特に民法。
確かに、制限能力者の項目は最初のほうにありますが、かといって、
後に来る親族・相続よりも、重要だというわけではありません。
制限能力者も親族・相続も重要さで言えば、同じくらい重要なのです。
しかし、制限能力者の項目のほうが通常テキストでは前に来ています。
ついつい、制限能力者のほうが、便宜上、後から学ぶ親族相続より、
重要であるかのような感覚に陥ってしまいます。
「俺さ~、制限能力者しか終わってないんだよねぇ・・」などと言う人がいますが、
別に前から順に終わらせてゆく必要はありません。
民法は特に、各制度が絡まりあって、民法という大きなひとつの項目を構成していると
いう面があります。
制限能力者だけ完璧にわかったとしても、他の分野の勉強を終わらせていないと、
完璧にわかったはずの制限能力者の分野でさえ、実戦では得点できない、という
困った現象がおきる可能性があります。
我々、日本人の心情として、前からきっちり、きっちり、ひとつずつ終わらせたい、
というものがありますが、
民法はフランス法から来たものだからかどうかはわかりませんが、
あちこち虫食いのようにやっているうちに、それらが絡まってきて
全体がわかってくる、という感じがします。
民法はきっちり一項目づつ終わらせていくのではなく、
薄く広く全体を、ジグソーパズルを作るように終わらせていくほうが
よいのではと思います。