司馬遼太郎の戦国四部作に、心が躍り夢を抱いた大学時代。

「国盗り物語」の織田信長、「太閤記」の豊臣秀吉、「関ヶ原」の徳川家康と石田三成、「城塞」での戦国時代の終焉。

政治家や経営者には、必須の本と言われていた。

そして、明治維新を綴った、「竜馬がゆく」と「燃えよ剣」

幕末の志士たちの視点と、武士の世を守る新撰組の視点は、まるで表と裏の文脈であったが、熱い魂の物語は重なるものが多い。

坂本竜馬と土方歳三は、まさに英雄である。
持って生まれた資質と才覚で、人の心を掴み、時代を動かしていくのだ。



映画「燃えよ剣」は、司馬遼太郎の原作の内面的な男の生き様よりも、歴史的な事実に重きを置いた、原田眞人監督らしい映画である。

開国か、倒幕か。
二分する国論の中、新撰組の存在をより詳しく描いている。

その個性的な集団の中で、土方歳三がどの様に生き抜いたのか?



幼少期から共に歩んできたもう一人の英雄・近藤勇隊長と、副長の土方歳三の微妙な関係も面白い。



また、恋多き人物だった土方歳三の艶も、岡田准一が上手に演じていた。




土方歳三が生きた時代、これまでの常識が崩れ出し、大きな変革の蠢きが大波になっていく。


コロナ禍という経験したことがない時代に突入した現在。

まさに、あの時代は、今の時代に重なるような気がする。


是非、映画館で観てほしい。

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