ローズ家~崖っぷちの夫婦~ | kazuのブログ

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先週も同じようなブラックコメディを観ました。記載したように全然おもんなかった、西洋人の俗にいう「スタンダップコメディ」的な笑いは、特に「ブラック」なギャグはどうしても笑えんのよ、日本じゃ東京と大阪でも笑えるギャグは違います。関西人は「笑いは大阪」ようするに笑いは大阪が世界一と思うとるわけです。東京の人はそれが下品と言うのだけれども..ハハ。ところがそれにもかかわらず、今週も同じような作品を観ました。「ローズ家~崖っぷちの夫婦」相変わらずセンスないねぇ、この題名、ダサイ、配給会社の邦題の付け方、あんまり観る気が起こらん。それでも観たんやけど。先週に比べればなかなかにマシ。主演ベネディクト・カンパーパッチ、オリビア・コールマンと言うコンビもよかったですね。題名みたらわかるように要するに離婚を迎えた夫婦の危機と言うか、終わった姿。これを結構明るく笑えるように描いています。コメディ作品と言うより映画作品として普通に観た方が出来の良さがわかります。

運命的な出会いだった。ロンドンの設計技師のテオ・ローズは腕はいいが頑固な男、仲間と打ち合わせていたレストランでたまたまシェフのアイビーと出会い意気投合。すぐにアメリカに移住すると言う彼女と共に風光明媚なカリフォルニアの海岸沿いに居を構えることとなった。それから10年、双子の子供にも恵まれ、テオは売れっ子建築家として活躍、テオが設計した斬新で巨大な帆が目を引く海洋博物館が完成。アイビーは主婦に専念、料理の腕はもっぱら家族に振舞われた。そんなアイビーにテオは海辺のレストランを購入。そこでアイビーは自慢の腕を思いっきり振るうことになる。アイビーは大喜び、2人はまさに幸せの絶頂にあったのだが...。

突然、ローズ家に暗雲が立ち込める。カリフォルニアに記録的なハリケーンが襲来。テオが設計した海洋博物館はその自慢の帆が原因で粉々に破壊されてしまった。しかも崩壊していく様とテオの慌てふためく姿がSNSで拡散され、非難が殺到。ついに会社をクビになってしまう。一方、アイビーはハリケーンによる道路封鎖が元で立ち往生した大勢の客が店に殺到することになり、その日は大繁盛。しかも客の中にたまたま著名な料理評論家が来客、記事で料理を絶賛した。しかもその評論家のSNSから店と料理が拡散され主婦の片手間で始めた田舎のレストランが2か月前まで予約が埋まってしまうと言う超人気レストランとなってしまった。たちまち2人の立場は逆転してしまう。子供の世話から体調管理までテオがすべて面倒を見ることになり、働いて稼ぎ頭になるのはアイビーとなった。当然の如く、テオのブライドはズタズタになり、一方アイビーは子供たちの世話を出来ない、面倒をみれない、そんなもどかしさからお互いのフラストレーションは溜まって行くばかりだつた。当然の如く、夫婦間の亀裂は火をみるより明らかになっていく...。

 

昔、昔、はるか昔、監督デニー・デビート、主演マイケル・ダグラス、キャサリン・ターナーのコンビで「ローズ家の戦争」と言うのがありました。これのリメイクだそう。もっと過激だったように思うけど...。ローズ家の戦争と言うに題材になぜこだわるか...。皆さんも学校でさらッとは習ったことと思われるのはローズ=バラ、要するにバラ戦争、1455年から30年間続いたと言われるイングランドの王位継承を巡る戦争です。これにかけてるわけやね。西洋史なんてさほど勉強しない日本人にはわからん人も多いやろな。余談やけど日本の皇室が2600年も続いている最古の皇室の凄さはこういう事、イギリスを始め各国の皇室はこういう事をしょっちゅうやっとる。それに国民自ら王室を処刑台に送っていると言う事実。だから日本は「凄い」んです。これは誇りに思わないと。どんな当時の権力者も皇室には手を出せないんですよ。あの、信長さえもね。まあ全然今回の作品とは関係ないんだけども...。

まあ少々、アメリカにやって来て下卑た人間になってしまうイギリス人夫婦だが、まあ最後に何の前触れもなく、突然、和解したような雰囲気を出す夫婦、めでたし、めでたしと思いきや、これだけ周りを巻き込んでただで済むかと言わんばかりの思わせぶりな終わり方。最後まで描かないよ、そこがジェイ・ローチ監督のうまさですね。夫婦にとって夫婦でいることの大切さとは何か、自分を殺すのが一番いいのか、自分の主義主張を最後まで折り曲げないのがいいのか、独身の俺には死ぬまでわからんね。多分...