ようやく、ようやく、どんどんどんハリウッドの大作、話題作が公開され始めました。こりゃあ、いっぺんに来られると週一じゃ観れんゾー。
ところが残念なことが一つ、と言うか我が人生最大の危機。私の体に膵臓癌が見つかりました。「癌」この文字と言葉の響きには絶望しかありません。絶望、死、恐怖...「今まで宣告された人ってこんな気持ちなんや」って思い知りました。時系列を簡単に言わせてもらえば6月21日に行きつけの内科の先生に「背中に違和感がある」って言ったのが始まりでした。その場で血液を癌マーカーとやらで検査。翌日、速攻で電話がかかってきました。「数値が高い」。大きな病院を紹介して貰い6月28日そこでもう一度、血液検査とCT検査。「膵臓尾部にかたまりがある」。翌々日から検査入院。最初は他の臓器に転移してないから早くてよかった...でしたが検査が進めば進むほど、悪い結果が。
結局、今週月曜日のPET検査を最後に、下されたのが膵臓尾部に5~7㎝の腫瘍。臓器には転移してないものの、腹膜、リンパに転移。結論としてSTAGE4。背中に多少の違和感。言われてみれば体内、ちょっとおかしいかなと思うものの今日も自転車飛ばして病院へ行ってきました。「こんなにピンピンしてんのになんでや」。STAGE4て言えば昨年、病院に運ばれた時の親父と同じ。親父が死んでからまだ一年もたっていないのに....。まあ、散々親不孝やったから連れて行かれんのかな?
けどね、まだまだ生きたい!当然このコロナ化で莫大な借金もしてるから仕事もバリバリしたい。映画も観たい。ツレともぱかっ話をしたい。スタッフのチビとも遊びたい。この数十年で癌医療もかなり進歩したと聞きます。くたばるわけにはいきません!
まあ、くよくよしてても仕方ないので先日観た「ブラックウイドウ」。大ヒットシリーズ「アベンジャーズ」の人気キャラクターです。西側に亡命したロシアの元トップエージェント、ナターシャロマノフことブラックウィドウの単独作品です。彼女はどうしてトップエージェントになったか?誕生秘話も描かれています。物語の核心は時系列で言えば「アベンジャーズ/インフィニティ」と「アベンジャーズ/エンドケ゜ーム」の間の物語ですね。ようするにアベンジャーズの中心となる二人、アイアンマン派とキャプテンアメリカ派に別れて反目し合ってしまい、そこから最後の戦いに臨むまでの間の時代です。ナターシャは二派の間を取り持つ為、必死で駆け回って「エンドゲーム」で結局命を落としてしまうんですね。そのナターシャの物語です。主演は勿論、スカーレットヨハンソン。似合うんですよねー彼女、ボリューム満点のこのピッチ、ピッチのボディスーツが...。


1990年代。アメリカ・オハイオ州の郊外で暮らす、極々平凡な一家。父アレクセイ、母メリーナ、そして幼い二人の姉妹ナターシャとエレーナ。その日、父が自宅に戻ると妻に「時が来た」と言う。自宅にあるものをそのままに置き、着の身、着のまま、自宅を飛び出し、車を走らせる。突然静かな郊外にパトカーのサイレンが鳴り響く...。家族はロシアのスパイ、アメリカに潜伏していた偽装家族だったのである。命からがらアメリカを脱出した「一家」がセスナ機でたどり着いた先は、キューバ。一家を出迎えたのはロシアのスパイ養成組織「レッドルーム」の責任者ドレイコフ将軍。「家族」は引き離され、二人の「娘」は暗殺エージェント「ウィドウ」に要請されるべく、いずこかへと連れ去られる。
21年後、ナターシャロマノフはロシアのトップエージェント、そして暗殺者として世界中で暗躍していたが組織の存在に疑問を持ち、西側へ亡命。アベンジャーズの一員となるもアベンジャーズ分裂騒動により追われる身となった。合衆国の国家組織S.H.I.E.L.D.から逃れた彼女はノルウェーの隠れ家に逃れる。だがそこへ正体不明のスーパーソルジャー、タスクマスターに襲われる。トップエージェントだった彼女でさえタスクマスターの攻撃能力には太刀打ちできず、その場から逃れるのが精いっぱいだった。
ナターシャは正体不明の敵の謎を追い、ブタベストの隠れ家へ向かう。そこではかつての「妹」だったエレーナが待ち受けていた。幼い頃引き離されたエレーナはナターシャ同様、ロシアのスパイ組織「レッドルーム」の暗殺者となったていたがある反乱分子を追跡中、正体不明の液体ガスを浴び洗脳されていた脳が解放され、組織を脱走したのであった。一番幼かったエレーナだけがオハイオにいたころの家族が本物の家族だと信じていた。そのためにナターシャには反目していたが、お互いの危機を乗り越えるため協力しあうことになる。ナターシャはエレーナから自らの手で暗殺したはずの「レッドルーム」の責任者ドレイコフが今も健在で「レッドルーム」も機能していることを知る。
2人は刑務所に収容されていた二人の「父親」であり、かつてキャプテンアメリカに対抗すべく薬物によってロシアのスーパーソルジャー、レッドガーディアンとなりながらも、今は刑務所に収容されているアレクセイを救出。そして、すべての秘密を握る「母親」だったメリーナに協力を求めに行くのだが...。
スカーレットヨハンソンははまり役やね。彼女の容姿は北欧系美女そのもの。それでいてミステリアスな透明感。アベンジャーズの中ではキャプテンアメリカやハルク、宇宙から来たマイティソーのような超人でもなく、アイアンマンやブラックパンサーのような特殊スーツを着ているわけでもない常人なんですがロシアの「レッドルーム」で鍛えこまれた戦闘スキルの高さが特徴です。ちなみに「ブラックウィドウ」とはクロゴケグモと言う毒蜘蛛の一種を指すのだそう。メスには背中に赤い模様があります。これがナターシャのシンボルになっています。暗殺レディ=ウィドウ達を薬物洗脳したり、キャプテンアメリカに対抗するためこれまた薬物により作り上げられた〝レッドガーディアン″が刑務所でほったらかしにされ、今はボディスーツからお肉がはみ出る見るも無残な姿になってるなどロシアのスパイ組織が冷徹な集団ながらもどっかおバカな国家だとこき下ろしているようにも思えます。
何はともあれ、ラストは「エンドケーム」後の世界。最後の戦いで命を落としたナターシャの墓の前で涙を流す妹エレーナにそっと「お姉さんを殺したのはこの男」とアベンジャ-ズのメンバー〝ホークアイ″の写真を渡す組織の者。なんともきな臭い幕の閉じ方をします。アイアンマン、キヤプテンアメリカ、そしてブラックウィドウと言う大きな存在を失ったアベンジャーズはおそらく再始動するのだろうけど果たして物語の展開はどうなるんでしょうか?引っ張るねー。