茫洋たる地平最近は調子が今一つ良くない。調子の悪さはいまに始まったことでもないのかもしれないけれど。日々をなんとか生きながらえている。朦朧としている。小さな蜘蛛が部屋に迷い込んできたので、読みかけのため開いていた本の頁に乗せ逃してやろうとしたのだけれど、危うく数頁が閉じかけ、蜘蛛を押し潰してしまいそうになった。頁の僅かな重みに押し潰される生命を愛おしく思う。皆生きている。蜘蛛も私も楠もお化けエビも、生きている。