17歳の頃から毎日死ぬことを考えている。 


死にたい、という気持ちではなく、私も当然死ぬのだ、という不安に駆られている。毎日の隙間にこの不安が去来する。


時間は前にしか進んでくれない。 

「その時」は必ず来る。大切な人の死、自らの死。いつか、どういう風にしてかは分からないけれど、その時は必ず来る。


私が死んだ後も世界は続く。私が生きていようが死んでいようがそんなことは全く関係なく、時間は相変わらず前にしか進まないだろう。


太陽は50億年程で寿命を迎えるらしい。

その時も、必ず来る。それからも変わらず時間は前に進むだろう。


幼い頃、宇宙の果てを想像することが怖かった。

父は死について、産まれる前に戻るだけだと言った。


永遠に続く時間の中の一瞬の、まぁ、謂わば溜息のような泡沫かと思えば、我が身も愛おしく思えるのだけれど。