英検のライティング問題は、単に英語ができるだけでは高得点を取ることはできません。生徒さん達の答案を添削していると、よく見られる間違いは次の3つです。
[1]英語の表現
日本語と英語は言語構造が大きく異なります。そのため、日本語をそのまま英語に置き換えようとすると、不自然な英文になってしまいます。
特によくある原因は次の3つです。
❶単語やフレーズが頭に入っていない
❷練習が足りない
❸英語が日本語の直訳になっている
■ 間違いやすい「〜は…です」
次の英語で間違っているのは?
➊私は克哉です。I am Katsuya.
➋私は4人家族です。I am four family.
➌明日は日曜日です。Tomorrow is Sunday.
➍明日は学校です。Tomorrow is school.
➎象は鼻が長いです。An elephant is a long nose.
【解答】
be動詞(am, is, are)は、“A is B”のように、「A=B」という関係を表します。日本語の「~は・・・です」とは少し異なります。
➊正解→「私=克哉」です。
➋間違い→以下のいずれかで表現して下さい。
〇I have a family of four.
〇My family has four people.
〇There are four people in my family.
・・・amがイコールとして使われていますが、「私=4人家族」という関係は成立しません。家族の人数を表現するには、所有を表すhaveや、存在を表すThere areを使いましょう。
➌正解→「明日=日曜日」です。
➍間違い→以下のいずれかで表現して下さい。
〇I have school tomorrow.
〇I have to go to school tomorrow.
〇Tomorrow is a school day.
・・・isを使うと、「明日=学校」になってしまいます。「明日=学校がある日」です。
➎間違っています。以下のいずれかで表現して下さい。
〇An elephant has a long trunk.
〇Elephants have long trunks.
・・・isを使うと「象=長い鼻」という意味になり不自然です。象は「鼻そのもの」ではありません。耳や口もあります。has/haveを使うことで、「象は長い鼻を持っている」という自然な表現になります。なお、英語では象の鼻を特別に trunk と言います。普通の鼻(人間や動物の鼻)は nose ですが、象の鼻は特別な形なので違う言葉を使います。
ポイント![]()
➊難しい言葉より、覚えている簡単な英語(Target・基本文で学習した英語)を使う
➋想像力を働かせて、上記➊の英語で自分がイメージしていることと一番近い「伝わる表現」を選ぶ
➌とにかく練習量を増やす
■ 間違いやすい受け身
次の英語で間違っているのは?
➊京都は多くの人が訪れます。Kyoto visits many people.
➋この本はその店で売っています。The book sells at the shop.
➌英語は世界中で話します。English speaks around the world.
【解答】
3つとも間違っています。受け身(be+過去分詞)で表現しなければなりません。
次のように表現して下さい。
➊〇Kyoto is visited by many people.
➋〇The book is sold at the shop.
➌〇English is spoken around the world.
・・・➊日本語では「京都は多くの人が訪れます」と言いますが、実際に「訪れる」のは京都ではなく、多くの人です。そのため受け身を使って Kyoto is visited by many people. と表現します。
➋➌のように、「本が売る」「英語が話す」ではなく、「本が売られる」「英語が話される」と考える必要があります。日本語を直訳すると、このように考えてしまいがちです。
ポイント![]()
日本語ではあまり受け身表現は使いません。
「誰がその動作をするのか」「誰がその動作を受けるのか」を意識して英文を考えましょう。
[2]論理的に成り立つ文章
意見問題では、自分の意見に対して「理由を2つ」書きます。しかし、添削をしていると、理由が論理的につながっていない答案がよく見られます。
【例】
Question:
Do you think students should read books?
Answer:
I think students should read books. I have two reasons. First, books are interesting. Second, I like books.
問題点と改善のコツ![]()
1つ目と2つ目が、ほぼ同じ理由になっています。理由は「違う視点」で書くことが大切です。「面白いから」と「好きだから」は似た理由です。「多くのことを学べる」「言葉を使う力が身に付く」のように、異なる視点から理由を書くようにしましょう。
例えば、
Answer:
I think students should read books. I have two reasons.
First, students can learn many new things. Second, reading books helps students improve their language skills.
このように、それぞれが独立した理由になるように考えましょう。
[3]試験のルールを守る
英検ライティングでは、英語力だけでなく、「問題の指示どおりに書くこと」も大切です。例えば、
➊意見問題:理由は必ず2つ書く。
➋E-mail問題:
3級:相手の2つの質問に答える。
準2級:相手のE-mailの下線部について、特徴をたずねる質問を2つ書く。
➌要約問題:指定された語数を守る。
内容がよくても、形式を守れていないと減点される可能性があります。問題文を最後まで読み、「何を書くことが求められているか」を確認する習慣をつけましょう。
■なお、英語力以前のことですが、私が合否のバロメーターになっていると感じることがあります。
それは、英検ライティング添削を期限までに提出できるかどうかです。提出期限を守れる生徒さんは、問題文をよく読み、計画的に学習を進めることができています。
私の経験では、期限を守って提出している生徒さんの方が、英検の合格率は高い傾向があります。
2次[スピーキング]試験の対策
上記のことは、英検2次の面接試験にもかなりの部分で共通しています。ライティング試験もスピーキング試験も、英語力だけでなく、質問の内容を正しく理解し、自分の考えを論理的に伝える力が求められます。
つまり、ライティング対策は、そのまま2次試験対策にもつながります。
(水野克哉)
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MIZUNO Katsuyaブログ
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