湘南の日本画-院展、創画会の作家を中心に | くずもちのブログ

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◆湘南の日本画 -院展、創画会の作家を中心に
◆平塚市美術館
2021/12/8


気付けば最近ずーっと同じような日常を送っているためブログに書くことも特になくひたすら脳細胞を死滅させている毎日です。

これはいけないと一時間だけ美術館に行って来ました。

現在平塚市美術館は遠藤彰子展(800円)がメインなのですが、それとは別に日本画展(200円)もやっているのです。そちらだけ見てきました。ぼやけた脳で遠藤彰子展を見てもおそらく世界観に入りこめないで疲れてしまいそうだったので。

創画会というので山本丘人の作品があるに違いないと期待して行きましたが、34作品中1作品しかありませんでした。
あとで知りましたが出品目録がホームページにあり画像もあるので、気になる方はチェックしてから見にいかれるといいと思います。(事前に探しているときには見つけられず)

展示室入り口で貰った目録に目を通し(なんだ1作品か)と少々落胆しましたが、他の作品もそれぞれ素晴らしかったので200円でこんなに楽しいならリピートも全然ありだと思いました。収蔵品展様々です。
ちなみに、遠藤彰子展800円で日本画展も見れるみたいです。

帰り際、受付兼グッズ売り場に【日本画展のグッズ・図録ご用意あります。受付までお申し出ください】というような貼り紙があったのでお申し出したところ無いとの返事が。

嘘でしょ。
ポストカード風の写真まで作っておいて、グッズが全く無いなんて。誰が作った案内なの。
(※写真はイメージです)の文言すらない完全捏造じゃないの。

なんというかお怒りやガッカリよりもどういう意図で案内を出しているのか不思議すぎて驚きました。

いくつか目を奪われて時間が足りなくなり後半駆け足で記憶にない部分もありますが面白かったです。横山大観から2000年代の作品まであり、時間と空間を旅した気分になれます。


とくに気に入った作品↓

下村観山【竹林之図】墨一色で描かれた竹林。淡い色の影で竹林に差す日射しを感じられる。

横山大観【不ジ之高嶺】展覧会チラシにも使われている作品。ほぼ雲だけどそれが仙人や天女がいそうな雰囲気になってていい。雪には金が使われているらしいけど白にしか見えない。

安田靫彦【日食】働かない中国のダメ王とダメ王妃。諫めた部下を左遷したら日食がおこり二人で恐れおののく図。赤く削られた太陽と、王妃が逃げ込む調度品?の足が同じ形になっていてバランスがいいなと思った。

前田青邨【秋風五丈原】病をおして出陣する諸葛亮孔明とその味方の軍隊の図。顔の肌色以外ほぼ色は無くて白黒の線画。色が邪魔しない分、いくさ前の緊張感やぴりついた感じが伝わる。

中村貞以【螢】タイトルの螢は描かれていない。涼しげな着物姿の女の人が口にうちわを咥えて螢の入った小さい四角いかごのようなものを両手に持っていて逃がそうとしている。タイトルがなるほどなと思った。

常盤大空【黒飆カラブラン】モンゴルの騎馬隊と蹂躙される村人たちの大型の絵。とにかくモンゴル兵の目力がすごい。馬々も荒ぶっているのかギョロりとした目が印象的。悲しみの村人たちは画面端に追いやられて影も薄い(物理的に透けてる)。反対に槍や鏃、馬具などの金属感がすごい。血なまぐさい絵(物理的に)

北澤映月【女人卍】五人の歴史上有名な女の人が描かれている。装飾品のヒントから細川ガラシャ、出雲の阿国、淀殿まではなんとなく解説無しでわかった。
樋口一葉は本を手にしていた。加賀千代女にいたっては名前すら知らない。短冊に筆というアイテムから詩人さんかなと思った。みんな和装だけどそれぞれの時代の服装でそこもヒントかも。

工藤甲人【愉しき仲間(一)(二)】色鮮やかなのになぜかいつも怖さを感じる画家。間近でみてわかった。子供の目が真っ黒。ホラーゲームのそれ。つぐのひなどに出演しても違和感なさすぎる。ちょっと離れて怖いもの見たさでみる感じ。

近藤弘明【幻光-御感の藤-】
今回一番息を呑んだ作品。小田原城址公園の御感の藤だけども空想画。真っ赤な空に満月。(太陽かと思ったけど太陽にしては暗い)
観たことないけどこれはもう鬼滅の刃の世界。
ふと気付けば虹色の蝶が飛んでいる。赤い世界は禍々しくなりがちだけどそんな感じも全然なく。ひたすら美しい絵でした。

堀文子【早苗の頃】
妙高山麓の田植えの図。
ほのぼの。
展覧会のふわふわざわざわした世界から一気に現実に戻ってこれる絵。畦に立つ三本の木が好き。


2022/2/13まで開催。
前期後期の入れ替えが2作品のみみたいです。