こんばんは。

 

今日の怖い話は「並行世界」

 

俺はベンチで休んでいた。

すると目の前のベンチに変な恰好のおじいさんを見かけた。

突然そのおじいさんに声をかけられ、なにやら不思議な話を始めた。

 

五日前の事だ。俺は朝9時から5時までの仕事をしているんだ。

仕事が終わり、近くの灰皿がある公園で一服していると、目の前のベンチ

に変な恰好をしたおじいさん?が座ってじーっと俺の方を見ている。

俺は目を合わせないほうがいいなと思って携帯をいじりながら煙草

を吸っていた。2本吸ったところで帰ろうと立ち上がった瞬間にお爺さんも

立ち上がってこっちに来なさいみたいな感じで手招きしてくる。

ちなみにおじいさんの格好は・・・なんだろ。ユニクロで売ってるようなもこもこの

ジャンパーに、シャカシャカのプーマのズボンに、無印の黒い帽子だった。

あと髭がすごかった。

まぁ手招きされても怪しいから、俺は無視って家に帰ろうとしたんだよ。

そしたらすんげぇでかい声で一言いったんだ。

なんか【くおらああああ】みたいな感じで。

んで俺は怖くなっちゃって恐る恐る近づいて行ったんだよ。そしたら

紅茶のあまぁーい香がすんの。このおじいさん。

近づいて行ったらここに座りなさいとベンチに座らせられた。

俺は宗教かよ・・・と思って内心びくびくしてた。

そしてそのおじいさんが一言

 

「この世界って一つだと思う?」

 

って言ってきた。俺はほえ?って思った。てか声に出してた。

そっからおじいさんが語りだした。世界はいくつもあるとか、自分は

それを行き来できるとか、そこはすごく不思議で楽しいとか。

大体15分くらい話した所でおじいさんが一言。

 

「行ってみたい?」

 

俺は

 

「いえ、怖いです。」

 

ていった。普通に怖かった。

これが宗教の勧誘なのかぁって思っていたら手を握られ、

 

「大丈夫。楽しくて何もかも忘れられるよ。」

 

と言ってきた。俺はそれでも断った。

なにせ、まず怪しい。てか普通だったら断るよな。

そしたらおじいさんが

 

「私の事怪しいとおもってる?思ってるよね?あ、宗教だなって思ったね。」

 

と言ってきたのを聞いてますます怖くなった。

 

「今君が頭の中で想像していることを当ててあげようか?」

 

俺はそれをきいてTVのマジックを思い出した。

ふつうなら果物とかを思い浮かべるんだけど俺はガッキーのレイプされてる

映像をひたすら流してやった。

そしたらおじいさんなんて言ったと思う?

 

「女の子が襲われているね?これTVの子」

 

って。俺は鳥肌が立って今すぐにでも逃げ出したくなった。おじいさんを

振り切って逃げだそうとしたけど足が動かない。ほんとに動かない。

でも上半身はぴくぴく震えていたのは分かった。震えてたら

おじいさん

 

「大丈夫落ち着いて」

 

っていいながら肩をぽんって叩いた。そこから震えがとまらない、

眠気もやってきた。気が付いたらもうベッドの蓋を開けて寝てた。

起きて時計をみたらもう夕方だった。とりあえず腹が立った。

家の中をさがしてもなにもない!てか冷蔵庫がないんだ。

そこで俺はコンビニに行った。コンビニもなんにも変わらない。

見た目だけは・・・商品が変だった。まず飲み物はコンビニの開ける扉が

自動でシャコン!って上に開いた。びくってなってなんでもいいから

とりあえずとろうとしたらなんか全部!缶なの!

それもみかんとかが入っている缶詰!え?って思ってとりあえず3本

くらい籠に入れた。そしてなんかカップラーメンみたいなものを買いたい

って思ったけどどこにもない。

なんか透明の箱におにぎりみたいなものが5個はいってるのがあった。

食べ物かな?っておもってそれをもってレジに向かった。

そしたらレジのおねーさんはばか可愛い。

でもなにいってるかわかんない。

合計が1300円くらいだった。

なんかモニターにでてたから財布の中の10000円らしきものを出したら

普通に1000と書いてあったおさつが8枚と小銭が帰ってきた。

5000円札はなかった。家につくとまずジュースいや缶詰を開けた。

そしたら水色のビー玉みたいなものがいっぱい入っていた。臭いは無し。

持ってみると意外と柔らかい。なんか水風船みたいな感じ。

思い切ってかんでみたらぷしゃって口の中で弾けた。

そしたらまじでサイダーの味がした。

うめーって思って少し気が楽になった。そして透明の箱を開けると

おにぎりがあった。味はなんか焼肉のおにぎりみたいな感じ。

まずくなかったってかうまかった。

その日は風呂に入りたいって思って風呂場らしきものに入ると、

トイレはなんか普通?変なところと言えば便座がスポンジみたいに

柔らかかった。風呂は変だった。まずシャワーがない。蛇口もない。

へんなボタンが二つついてた。青と黄色のボタンで中央にへんな文字。

とりあえず青を押してみた。そしたら壁に小さい穴が開いてそっから

あったかい水がしゃーって出てきた。すんごいきもちいい。

黄色はなにかなっておもったら上から泡がもふもふって落ちてきた。

とりあえずさっぱりして寝ようとしたら急に帰りたくなった。

泣きべそかいて寝てた。

 

朝は9時くらいに起きた。

窓をあけると通勤してる社会人、子供とかがいっぱいいた。

なんか車がかっこよかった。すげぇ細くて、たてに3人乗りくらいで。

バイクは見かけなかった。外に出て煙草が吸いたいって思ってコンビニに

売ってないし少しイラついた。まぁコンビニで売ってても買えないだろうけど。

いつもの公園の前をとおったら思わず2度みした。

 

あのおじいさんだ。

 

俺はすぐに駆け寄り、

 

「元の世界にかえしてくれ!」っていったら、

「まぁおちつきんさい。どうしでした?あなたのいる世界と違ったでしょ?

 お金もいれといたから不便はないと思いますよ。」

 

俺は

 

「楽しかったから早く!」

 

ってすげえ焦ってた。おじいさんは「はいよ」って言ってまた肩をぽん。

そしたらまたあの感覚だった。海に落ちるような感覚。

気が付くとあの公園だった。スーツ姿で消えた日のあの時刻だった。

とりあえず震えがとまらなかった。

そしたら誰かに肩をポンと叩かれた。振り向いたらいなかったが

紅茶のあまーい臭いが鼻についた。

 

震えはきえてた。一服して帰った。

 

 

以上です。

 

い、いってみたいけどこわいね。こんな感じで体験みたいなら行ってみたいけど。

実際いったらどうなるんだろ。

 

 

 

kowa