「無知の絆」はいりません | 偕楽園血圧日記
2011年12月02日(金)

「無知の絆」はいりません

テーマ:報道
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 <流行語大賞>「なでしこジャパン」が年間大賞

 今年を代表するはやり言葉に贈られる「ユーキャン新語・流行語大賞」(現代用語の基礎知識選)の年間大賞に1日、サッカー女子ワールドカップ(W杯)で初優勝した女子日本代表の愛称「なでしこジャパン」が選ばれた。受賞者の財団法人日本サッカー協会の小倉純二会長は欠席し、代理の上田栄治女子委員会委員長が「本当にありがたい。(メンバーが受賞を聞いたら)大変喜ぶと思う」とあいさつした。
 トップテンには、東日本大震災関連の言葉が目立った。鉄道の運休などによる「帰宅難民」(受賞者なし)や大震災で脚光を浴びた「絆」(同)など。野田佳彦首相や枝野幸男経済産業相も受賞したが欠席した。
 2011ユーキャン新語・流行語大賞トップテン(敬称略)
★年間大賞
★「なでしこジャパン」小倉純二(財団法人日本サッカー協会会長)
  「帰宅難民」受賞者なし
  「絆」受賞者なし
  「こだまでしょうか」公益社団法人ACジャパン
  「3・11」枝野幸男(当時の官房長官、現経産相)
  「スマホ」AND market 霞が関(スマホ専門店)
  「どじょう内閣」野田佳彦(首相)
  「どや顔」受賞者辞退
  「風評被害」受賞者なし
  「ラブ注入」楽しんご(タレント)
 毎日新聞 12月1日(木)20時43分

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 ユーキャンが主催している「新語・流行語大賞」が今年も決まり、大賞は「なでしこジャパン」になったそうだ。

 まあ、チームの人気が出たこととその名称が流行ったかは別の話だと思うのだが、それはそれとして、大賞トップテンの中に「絆」という単語がはいっているのをみて鼻じらむ人間も多くいるに違いない。(毎日新聞の発表がそのまま得票順位になっているのかは分からないが、もしそうならば「絆」の上に「帰宅難民」が来ているあたりに「外の人」がどの程度に震災を考えているかが表れている気がする)。

 なにしろ先日もまた、

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 被災地がれき受け入れに抗議・脅迫1000件 佐賀県武雄市長「涙の決断」で見送る

 東日本大震災の被災地で発生したがれきを受け入れる方針を表明した佐賀県武雄市に、非難の声が殺到している。市では、政府の放射線量基準よりも大幅に厳しい基準を独自に設定する考えだが、それでも批判の声が相次ぎ、中には「イベントを妨害する」といった脅迫もあった。その結果、市民の安全などを考慮し、当面は受け入れを見送ることになった。
 武雄市の樋渡啓祐市長は10回以上被災地を訪れており、2011年11月28日、復興支援の一環として、がれきを受け入れる方針を明らかにしていた。具体的には、市内にある清掃工場「杵藤(きとう)クリーンセンター」での受け入れを計画。ただし、この清掃工場は武雄市を含む3市4町でつくる「広域市町村圏組合」が運営しているため、12月6日に開かれる関係首長の会議で受け入れを提案することにしていた。受け入れが実現した場合、九州では初めてのケース。
■独自基準設定でも「全然意見が噛み合わない」
 樋渡市長は、ブログで「国の定める基準は、基準自体を信じていませんので、国の基準より圧倒的に厳しい基準を作ります」とつづるなど、独自の基準を設けて、放射性物質が検出されないがれきのみを受け入れる方針を強調していたが、それでも市役所などに苦情が殺到。11月30日夜には、ブログで「それでも、瓦礫(放射線まみれ)を受け入れてはいけないと、全然意見が噛み合ない」と嘆いていた。
 翌12月1日の市議会本会議では、樋渡市長は、11月16日付けの河北新報(仙台市)の社説を引用。
福島県内のがれきは県内で処理される。一方、宮城、岩手両県のがれきは放射性物質の影響は小さく、あきらかに『風評被害』と言える。被災地の痛みを分かち合ってもらえないものか」と、目に涙を浮かべながら読み上げた。一方、これまでに1000件以上の意見や苦情が寄せられたことも明かした、その大半が佐賀県外からの批判だったという。中には、「もし、お前たちががれきを引き受けるならば、その苦しみを、お前たち職員に与えてやる」「武雄市が、市民が等しく楽しみにしている色々なイベントを、ことごとく妨害する」と脅迫もあったという。すでに一部では、九州、佐賀県、武雄市のものを買わないように不買運動を呼びかけている人もいるという。
■事件あれば「復興に向けて頑張っている人を傷つける」
 樋渡市長は、「特に市民、職員に危害を及ぼすような予告があったことは看過し得るものではない」としながらも、「こういった予期せぬ事件が仮にあったとすれば、そういった被害を受ける市民の皆さん、ご家族、地域のみなさん、東北の復興に向けて頑張っている人を傷つけることになるという思いに達した」として、12月6日の会議では提案を見送ることを表明。その上で、「オールジャパンで、がれきの処理に対して東北を応援しようという機運に、日本人であればなってくると思う。条件が整った時に、市民、議会とよく相談した上で、提案していきたい」と、環境が整うのを待ちたい考えだ。
 J-CASTニュース 12月1日(木)15時22分

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 こんなことがあったぐらいなのだ。

 最初にこういうことがいわれた京都五山の薪騒動の時からずっと指摘されている「東北全部が高放射性物質汚染地帯ではない」ということを、半年経ってもまだ理解できない人がいる。
 ネットでも「放射能がばらまかれる!」「九州全土が汚染される!」「みんなで抗議しましょう!」とやっているブログなどもあるようで、明治時代の「電線が引かれるとコレラがやってくる!」と同レベルで騒いでいる人たちが今になってもまだいるところなど、まったく学校教育の無力さを感じてならない(ため息)。

 今度はようやく「脅迫行為」があったことを武雄市長が明かしてくれたが、今までの薪や花火やマーケットでも同じようなことがあったのだろう。
 その大半が「県外」ということとなれば、その背後に一つの存在があるのではないかという気もしないではないが、そういうものが「無い」ということを示すためにも、脅迫行為などに及んだものはしっかりと捜査し、摘発していくようにすべきだろう。武雄市長にはそのための告発などを行ってもらいたいものだ。

 そういう組織的なものはないにしても、例えば山本太郎氏や木下黄太氏らがやっている「万が一を考えるならばデマや嘘も正当化される」という活動(実際にその「万が一がある」という証拠はまったくないのだから、これはただのデマのばらまきにしかなっていない)や、武田教授などがテレビなどで行っている「危険煽り」などが人々の思考をおかしな方向に捻じ曲げている可能性は多分にある。
 そして、そういう輩が「俺は正義だ」という顔をしているのだから、それによって被害を受けている人間からすればはらわたが煮えくりかえるほどの怒りしかわいてこない。

 実際に福島の事故によってばらまかれた放射性物質による被害というのは出ていないのだが、「反原発」派の頭の中では「放射能で死んだ人間」が相当いることになっているらしく、おそらくそういう輩がやっているのだろう、

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 ネットで「白血病患者急増」出回る 日本医師会が否定の文書

「今年4月以降、白血病患者が急増しており、日本医師会が報告する」など、事実と異なる内容の書き込みがインターネットの掲示板やツイッター、ブログなどに出回っているとして、日本医師会は同会のホームページ上に「このような発表を行った事実はない」とする文書を掲載し、注意を呼びかけた
 同会によると、書き込みは「白血病患者急増 医学界で高まる不安」とのタイトルがつけられており、本文で「各都道府県の国公立医師会病院の統計」として「今年の4月から10月にかけて、『白血病』と診断された患者数が、昨年の約7倍にのぼった」と説明。同会の原中勝征会長が「原発事故との因果関係は不明」「原因が判明し次第発表する」と表明した、などと記されている。
 また、「白血病と診断された患者の約60%以上が急性白血病」、「患者の約80%が東北・関東地方」などの記述もあるという。
 今月下旬以降、会員から同会に対し、書き込みに対する問い合わせが相次いだことから、同会は29日、ホームページに原中会長名の文書を掲載し、書き込みの内容を否定。医師会病院は国公立ではないことなど、文章中の事実関係の誤りを指摘し、白血病患者の統計についても「現段階でそのようなデータについて確認できず、信憑性を疑わざるを得ない」とした。
 産経新聞 11月30日(水)17時8分

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 ネットではこんな話が流されたりもしている。

 下らない。
 これほどの短期間で死亡者が出るほどの放射線を浴びるとどうなるのか、JCOの事故で亡くなった二人の事を思い出してもらいたい
 一発でこれがデマであることが分かるだろう。


「放射性物質による被害」と「放射性物質が出たと騒がれたことによる被害」は厳格に分けてみなければならない。
 そして、その後者のおかげで、

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 茨城・大洗の海水浴場、原発事故で人出さっぱり

 例年、多くの海水浴客でにぎわう茨城県大洗町の「大洗サンビーチ」が、今年は東京電力福島第一原子力発電所事故の影響で人出がさっぱりの状況が続いている。
 今季の人出は、7月16日の海開きから12日までで計約6万7670人と、昨年同期間(約41万4100人)の16・3%にとどまる。お盆休みの13日も、人出は約1万人と例年の5分の1程度だった。
 サンビーチは同原発から約130キロ離れ、町の水質調査でも放射性物質は検出されていない。群馬県みどり市から家族5人で訪れた青木秀樹さん(40)は、「放射能を心配したけれど、町のホームページで確認したら安全だとわかり、初めて来た。遠浅で波も穏やか。安心して子供たちを遊ばせられる」と話し、水遊びを楽しんでいた。
 読売新聞 8月13日(土)19時47分


 福島原発の「風評被害」 北茨城名物「あんこう鍋」大苦戦

 秋口から冬にかけて最盛期を迎える、茨城県の名物料理「あんこう鍋」の売り上げが激減している。
 背景には、茨城県にほど近い福島第1原発の事故の影響があるようだ。
■「2010年の3割程度しか予約が入っていない」
 あんこうは11月から3月が旬で、特に1月から2月がもっとも美味しい時期とされている。茨城県内各地での漁獲が盛んで、特に北茨城市の平潟、日立市の久慈浜漁港の水揚げが多い。北茨城市観光協会の公式サイトでは「北茨城の魚のシンボル」として紹介され、市内約60の旅館や民宿、食堂などであんこう鍋が提供されている。
 ところが2011年の冬は売り上げが減っているという。観光協会によると「具体的な数字はわからないが、各民宿から減っているという報告は受けています」。北茨城市商工会によると「11月下旬から2月の民宿の予約が2010年に比べて3割程度にとどまっており、それにともなってあんこう鍋の売り上げも減っています」という。
 理由は「風評被害」だという。北茨城市は福島第1原発から80キロ圏内に位置している。民宿などで使用する食材は当然放射性物質の数値が検査基準を下回っているが、それでも原発に近いという理由で敬遠されているというわけだ。
■売り上げ回復へアンテナショップやイベント開催
 売り上げを回復させるため、観光協会では北茨城民宿組合と協同で、11年10月に栃木県宇都宮市で期間限定のアンテナショップを開いたが、再び12月にも設ける。11月25日には東京タワー(東京・港区)で「茨城あんこうフェアin東京タワー」を開催、あんこう鍋の販売やあんこうつるし切りの実演もした。こうしたイベントやメディアでの紹介への反響は徐々に増えているといい、「問い合わせが増えているので、少なからず客の増加にはつながっていると思います」(観光協会)。
 また、商工会でも12年度にキャラバンを実施し、北茨城産の食材の安心・安全を近隣の自治体などに訴えていくという。
 J-CASTニュース 11月30日(水)12時22分

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 茨城県の経済は大打撃を受けている。

 夏の大洗やアンコウ鍋の北茨城だけではない。水戸市でも観光客の減少で人の流れが減ったおかげで特に飲食店などは売り上げが激減。県庁所在地の駅ビルに入っている飲食店の中には一日の売り上げが数千円というところも出るなど、およそ尋常なことではない。
 茨城県でこうなのだから、東北三県の落ち込みはそれ以上ではないだろうか。

 放射性物質によってではなく、「放射能だ!」と騒ぐことによって生活が脅かされている人間が何万人もいるというのに、上で挙げた「正義漢」はそんなことは知らんとばかりに世間を煽り、東北の復興が遅れても「放射能被害防止なら当然」と嘯く。
 マスコミは上記の「放射性物質の被害」と「放射性物質騒ぎでの被害」を混同して「原発のせいだ」「原発がなければ」と人々がいうように仕向けているが、おかげでそういうやつらが増長しているのだからもういい加減にしろといいたい。


 佐賀県武雄市の件を伝えたJ-CASTニュースにつけられたコメントには、「そんなの東北でいくらでもやるところがあるでしょう?」というものがあったが、そういう人は結局震災の外にいる人間である。そういう人は、被災地でどれほどの瓦礫が出たか、どれほどインフラが破壊されたかがまったく分かっていない。
 処理できるような能力があれば、何も遠隔地まで運んで行こうなどとはいわない。別に瓦礫の遠隔地での引き受けは「痛みを分かち合って云々」という話ではない。それをすることができないから、できるところに手伝ってもらいたいといっているだけなのだ。
 瓦礫の移動を犯罪行為のように書いているツィッターなどもあるようだが、岩手・宮城の瓦礫は法律で移動を禁じられている放射性物質ではないのだ。福島のものですら、そのほとんどは基準値以下のものでしかない。そして基準値とは、まだ「いい加減に高いものを決めている」というインチキを吹聴している人間もいるが、まったくそんなものではない、そのラインは生物的影響が現れるはるか下のところに設定してある。

 日本人は謙虚さを示すあまり、論理的な話や科学的な話になると「私はそういう難しいことはよく分からない」ということがある。
 口だけでそういうことを言っているのならばまだいいのだが、中にはその言葉に甘えて本当に「難しいことを考えようとしな」くなってしまう人も結構いる。
 それではいけない。それでは、詐欺師に騙されるだけである。

 本屋で「一押し」コーナーにある「原発トンデモ本」を斜め読みするぐらいならば、高校の物理の教科書を引っ張りだしてきた方がよほどためになろう。
(2011/11/26の記事、何よりも大切にしたい宝物) で紹介した来年度の理科年表には、放射線と被曝に関しての開設記述もつくというから、そういう本に金を出した方が自分と世間のためにもなる。

 ついでに地図帳も出してきて、日本の広さの再確認もしておけばいいだろう。


 本日の新生物。

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 芋虫から着想…軟体ロボット、ハーバード大開発

偕楽園血圧日記-軟体ロボット
(写真、読売新聞より。芋虫から着想…軟体ロボット、ハーバード大開発)

 軟体動物のようにはって進むことができる柔らかいロボットを、米ハーバード大のチームが開発し、米科学アカデミー紀要電子版で発表した。
 芋虫やヒトデなどから着想を得て、X字形で平らな4本足のロボットをゴムのような高分子で作った。簡単な構造で壊れにくい利点がある。
 足を空気圧で別々に操作すると、ゆっくりはって進むことができ、高さ2センチのすき間も難なく通過した。改良が進めば、荒れ地や災害現場などに強い新たなロボットが開発できそうだ。(ワシントン・山田哲朗)
 読売新聞2011年11月29日(火)15:26

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 んー空気圧で操作するためにチューブを引きずっているようでは、「荒れ地や災害現場」では使えないなぁ。そういうところでは独立性が何より求められるものだし。
 ここはコンプレッサーをつけて各脚に送られる空気を自前でコントロールするようにすべきだが、そうすると重くなるから、運動性が落ちる。かといってパワーバランスが取れるまで大きくしてしまうと、隙間に入ることができなくなる。
 そのあたりがクリアできれれば、瓦礫の隙間から中に入り込み、エアジャッキの原理でそこを広げ、さらに人を助けて運んでくるようなものができるかもしれない。

 この軟体ロボットがたくさん集まり、人を乗せてわさわさと動いている図は、ちょっと見た目が気持ち悪いけどな(苦笑)。



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