( 前回までのあらすじ)
駿河の国の領主斉藤道参は、他国との争いを極力避け富国強兵策を
取って農民を養い、兵を強くし名実ともに他国に聞こえる程の豊かな国に
作り上げて来た。
が、その反面周りの国を成長させる結果となり、東は東の大国、西は
大和の国と言う二大国に挟まれる結果となってしまっていた。
道参は一考を案じ、今まで敵対してきた東の大国と、同盟を結ぶ
決意をしたのだった。
居城、白縫い城の天守閣
明智光秀一人をそばに控えさせ、腕組みをし遠くを見つめる道参。
「 これまで東(あずま)の大国とは、幾度となく戦をしてきたが、、、
わしはのう、その東の大国と手を結ぼうと思う。」
( それと言うのも、大和の国がここ数年で素晴らしい
発展を遂げ、その内情が推し量れないため
駿河の国の脅威となりつつあったのだった。)
「 は!」
短く答え、あとの言葉を待つ光秀。
「 ここまで手塩に掛け、豊かにした国をの、失うには忍びぬ。
、、、お市をのう、東の大国の当主、北条時綱殿の
正妻に、、、と思っての。」
「 そう言えば、時綱殿まだ正妻をお持ちではございませなんだなあ。」
「 おう、そこで相談なんじゃが、、、、
その使者には、だれが良いと思うぞ?」
「 これは難しゅうございますなあ、正式な使者ではないにしても、
両国の将来を占う大事な使者、長年敵対してきた国だけに、
ひょっとすると命を奪われるやもしれず、これは肝の据わった
切れ者でないと務まりませぬなあ。」
つづく。身内に突然の不幸がありまして、続編が遅れました。
ごめんなさいね~! ナウシカ