「神去なあなあ日常」
三浦しをん
徳間書店
 
 
 
 
霧主人公の ユウキは
進路を決められないまま
高校の卒業式を迎える。
 
そして、担任教師と母親によって
なかば強制的に決められた就職先へと
しぶしぶ向かう事となった。
 
何をさせられるのかもわからないまま
たどり着いた先は、
携帯電話の電波も届かないような
三重県と奈良県の境、
山の中の 神去村(かむさりむら)。
 
ユウキはこの村で居候をしながら
山仕事、林業を仕事として
生活していくこととなる。
 
威勢のいい、兄貴的存在の先輩ヨキや、
美人姉妹の存在。
そして山を守り、
誇りを持って仕事を
続ける村の人々のもとで
ユウキはいつのまにか山での暮らしに
はまっていってしまう…霧
 
 
三浦しをんさんの本には
優しさと軽やかさがあふれています。
 
登場人物たちの間でかわされる、
軽やかで、どこかコミカルなやりとり。
その一人一人が人間臭くて
身近に感じやすい。
 
三浦さんの作品を読んだあとに
「さあ今日もやってみようかな」
と思わせてくれるような、
爽やかな後押しを受ける感覚は
そこからきているのかもしれません。
 
餅年末年始のこの時期
箱根駅伝にかける大学生の奮闘を描いた
三浦さんの
「風が強く吹いている」
もぴったりです。
 
1年の疲れを吹き飛ばしてくれる、
爽やかで柔らかな風を感じたくなったら
三浦さんの本をぜひ
探してみてください流れ星