昨日に続き、「ファクタリング」についてです。

 

 今日は「給与ファクタリング」について。


 給与ファクタリングは企業が利用するファクタリングと同じ言葉を使い、目先を変えていますが実際は貸金業とみなされています。

 

 なぜなら給与はそれを受け取る本人に払う、という原則があるからです。給与の差押を除き、代理人が受け取る、家族に支払うなどはできないことになっています。ちなみに給与振込にしても便宜上黙認されているもので本来は現金手渡しがルール、と聞いたことがあります。

 

 本来のファクタリングで行われるのは債権の買い取りですから、A社がB社から支払をうける債権について「ファクタリング業者に譲渡」します。給与ファクタリングは「同じ仕組みです」と言いますが給与は本人しか受け取れないという制限がありますので、

 

 給与ファクタリング会社がおカネを利用者に先払→給与支払日に本人口座に振込→そのおカネで給与ファクタリング会社に返済、という流れになります。金融庁はこれを重視し、給与ファクタリングはファクタリングではなく「貸金業」としているわけです。

 

 ファクタリングか貸金か、で変わってくるのは利息制限法の規制がかかるかどうか。ファクタリング手数料は利息制限法の年利制限を軽く超えるケースがほとんどです。そうなると返還訴訟、という話になってきます。

  

 七福神事件という事例があります。

 

 給与ファクタリング業界で信頼を集め(?)利用者が多かった業者と聞きます。

 

1.割引手数料が10-20%と低かったこと(※それでも年利に換算すると軽く100%を超えます。他の業者は20-30%取っているそうで割安感があった、と)

 

2.在籍確認不要、とした(その会社にその人が在籍しているかどうか=給与が発生しているかどうかを確認するため、給与ファクタリング業者が電話で確認を行うのを在籍確認と言います。給与ファクタリング利用時の心理的な壁になっていた制度です)

 

3.給与ファクタリングを行う業者としては毎月定額がでる、正社員の方が当然出しやすい。七福神社は「非正規、パートもOK」として対象を広げていました

 

 このように一見、企業努力?をしていた七福神社ですが違法な金利をとる貸金業者、という本質には変わるところがなく、2020年6月には1000人以上から訴訟を起こされることとなりました。

 

 七福神社は業務を停止、翌2021年には経営者らが出資法違反容疑で逮捕される事態となりました。

 

 利用者側から給与ファクタリングを見た場合、百歩譲ってこんなケースなら…というのを想定すると、

 

 「どうしても払わなければならない突発的に発生した支出があり(=慢性的な家計の赤字を埋め続けるのは無理)」  

 「その支出は単月の給与と比べ少額で(ひと月分の半分など、となると抜け出せません)」

 「翌月以降、普通に給与を受け取る中で家計を回していける」

 

 というようなイメージになります。

 

 実態は、一度利用するとなかなか抜け出せず、給与ファクタリングが常態化してしまい、毎月高い手数料を支払い続ける、ということになります。出資法/利息制限法の範囲内である、銀行カードローン、クレジットカードのキャッシングはだいたい15-18%適用ですがそれでも完済まで行きつくには相当な月日を要します。まして100%オーバーの利息など払い続けられるわけがありません。

 

 給与ファクタリングは手を出したら終わり、数か月程度で家計は破たん、と考えてよいと思います。

 

 

 明治時代、当時鎖国していたチベットに密入国し仏典の研究をした河口慧海氏の日本を出発しさまざまな冒険を経てチベットに達しまた日本に戻るまでを描く。

 真冬の水温が氷点下に近い川を肩まで浸かってわたり対岸で日の光で衣類を乾かす、密入国者の疑いを交わしながら知己を得、チベットの人々に説法と医療を施すことで信頼を得ていく。

 「何としても仏典を学習して帰る」という強い決意のもと、知恵と機転、勇気で困難を乗り越える姿を描く。人生にどう取り組むか、そのヒントに直結する本。

 

 

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