コロナウィルスの影響でとうとう中国韓国と新千歳を結ぶ路線がすべて運休となりました。

 

 入国規制とあいまって道内観光業への厳しい影響は長期化するかもしれません。 

 

 

 今朝の日経新聞から。(2020.3.7「数字に映る今(1)年金生活、滞る返済「災害援護資金」滞納32%超 回収負担行政の足かせに」)

 

 東日本大震災の際に「とにかく助けろ」ということで災害援護資金の貸付が行われました。個人向けに市町村から貸付られたものです。震災から6年を経過したあと、猶予期間が終了、返済が始まっています。記事によると貸付が実行された16千件のうち32%で返済が始まっていない、と。

 

 9年経過して返済が始まらないということは借り手としては日常の生活をなんとか回すのに精一杯で計画的な返済ができる状況ではない、という姿が浮かんできます。

 

 難しいのはここからです。

 

 資金は各都道府県から出ています。返ってこなければもちろん貸倒、ということになります。

 

 それはそれで回収を進めていかなければなりません。とても「返さなくてもいいよ」であるとか「気にしないで」とは言えません。実際に返済中の方も多いですし原資は税金だからです。

 

 そもそも貸付を行ったとき、緊急避難的に資金を供給する、という政策的な一面があったのですから返済能力のチェックなど細かい審査などせず、希望があればとにかく資金供給したはずです。

 

 おカネを貸して確実に回収しようとすれば審査を厳しくするしかありません。でもそれでは災害直後の救済にはなりません。

 

 災害支援策の難しさがここにあります。

 

 コロナウィルス対策として特例の信用保証や緊急融資が準備されています。結果としてそのうちの一定部分は完済までいきつかず貸倒になるでしょう。そしてそれが国や地方公共団体が災害対策として払った「コスト」となります。

 

 亡くなった、元国連難民高等弁務官の緒方貞子さんが難民対策に取り組んだとき、慣例を次々に変更し踏み込んだ措置を取っていきました。批判もあったようですが緒方さんの信念は、

 

 「とにかく生きのびさせること。生きていれば何かにつながる」

 

 でした。

 

 コロナウィルス対策が難民救済と同列、ということを言いたいのではありません。今回のコロナ禍において大事なのはとにかく企業を死なせない、ということなのです。たとえその中に結局助からない企業があったにしても。支援を行う時点でただしく分別するなどできようもないのですから。

 

 企業が生き延びることですくなくとも従業員には給与が払われ続けます。その状況から本格的な再生に向かう企業も出てくると思います。

 

 それはバラマキか支援か。さじ加減の難しい問題ですがセーフティネットは必要なのです。