屈斜路湖。今年は全面結氷しないで春になりそう。

 

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 銀行の提供するサービスが顧客満足に結びついていない、という指摘があります。

 

 金融庁が行った調査結果によると顧客満足度はホテルがプラス2、旅行会社はマイナス18、百貨店がマイナス23なのに対し、銀行はマイナス46。NPS(Net Promoter Score)という指標を使った調査だ。(日経ビジネス2019年10月2日「金融機関は顧客対応を再考せよ 遠藤金融庁長官インタビュー」から)

 

 NPSは「積極的に知人に勧められる」推奨者といわれる顧客から「勧められない」という批判者の割合を引いたものでその会社やその会社のサービスにどれくらいの顧客ロイヤリティがあるかを示す指標とされる。つまりマイナス幅が少ない方が、さらにはプラスの方がよい、ということになる。

 

 銀行目線と顧客目線のズレは昔からのこと。特に再生の分野ではその傾向が強かった。

 

 銀行はこう考える、というところ、担当者や融資課長さんは縷々説明してくれるのだがまずそこから聞き手である企業経営者は解らない。

 

 言語が違うのである。

 

 面談に同席したあと、「結局何を言っていたの?」といつも確認される。

 

 どのようなときに与信を行い、それをどう保全するか、リスケなどの申し入れを受けた時にはどうするか。それぞれ銀行の考え方というものがある。しかし、それをきちんと伝えられないと何が起きるだろうか。

 

 銀行側は、「あの社長は何度説明しても理解しない」「助けるにも限界がある」などどんどん行内の論理が飛躍していくことにもなりかねない。

 

 話はちょっとずれるが、再生の現場では銀行側が「してあげた」と思っているものはほとんど借り手側には伝わっていない。

 

 苦しい状況下、融資に応じてくれた、などはよく理解され感謝されるが、

 

 「あのとき、ちゃんと「計画を作りなさい」と言いましたよね」

 「資金繰り計画をはっきりさせて、とアドバイスしましたよね」

 

 というレベルのものは何も届いていない。(しかし、金融機関側は「やってあげた」と思う)

 

 おカネがきついというのを病気、「計画を作れない」というのが症状だとすると、実際の病気に例えれば、

 

 胃炎の患者さんが「胃が痛い」という症状を訴えているのに対し、「痛みをなんとかしてから来い」というに等しい。(計画を作れない、というのが症状なのか原因なのか、というのはあるが)

 

 「こうしたらよいですよ」という実際の指導にあたるものがないと…ここでも銀行と借り手はすれ違う。(実際にそこまで指導されている金融機関の方がいたらすみません)

 

 預金を集めて貸す、という銀行業のビジネスモデルが破綻しかけている中、銀行業の顧客満足度が低くなっている。銀行が思う、「銀行像」「仕事観」「使命感」が周囲が期待するものとかけ離れてきているのではないか。

 

 私が銀行員だった頃、「銀行は社会の公器」と習った。銀行の利益だけでなく、社会にどう役立つかを考えよ、という意だ。しかし、銀行の置かれている苦境を考えると、「まずは銀行の生き残りを考えて」というレベルに来ているのではないか。

 

 週明けの雑感でした。