夏を過ぎて出番が激減。

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 さて、事業再生分野をはじめ、政府の中小企業政策はどのように決まっていくのでしょうか。

 もともとの中小企業対策はお役所らしく?縦割り行政で体温が全然違っていました。そのころ書いた第二会社方式をめぐるブログでは、

 「(第二会社方式を後押しする経済産業省=中小企業庁とそれに対し課税強化を行い、結果としてブレーキを掛ける国税庁、という図式の中で)中小企業を支援するなら全面支援、そうでないならそれも足並みをそろえて欲しい、と思います。それぞれの省庁が打ち出す施策の狭間で中小企業再生は揺れ動くのです。」と書いています。

足並みのそろわぬ国の中小企業政策 2010.10.26 


 第二会社方式以外にも、金融機関が5か年や10か年の経営改善計画に基づき返済猶予を行い、再生を後押ししているにもかかわらず、課税庁が「年度内未納解消」を主張してCFが圧迫されるなど、非常にちぐはぐな印象を受けました。

 中小企業を守りたい、という姿勢で一致しているはずの金融庁と中小企業庁の連携も今一つ、でした。

 これが変わったのが、平成24年4月20日発表の「中小企業金融円滑化法の最終延長を踏まえた
中小企業の経営支援のための政策パッケージ
」でした。

 このパッケージは平成25年3月の金融円滑化法の期限切れを意識し、円滑化法後の対策を発表したものです。この時、「内閣府・金融庁・中小企業庁」の連名での発表という非常に珍しい形でアナウンスされました。省庁の縦割りの壁を越え、中小企業対策で協働が始まったのです。

 昨年創設された「認定支援機関制度」がこれに続きます。根拠となったのが平成24年8月30日に施行された「中小企業経営力強化支援法」です。

 中小企業庁「中小企業経営力強化支援法について
 
 認定支援機関として認められた機関(税理士、弁護士など)は、金融庁の施策の中では中小企業の再生計画立案者として、中小企業庁の施策の中では、助成金対象事業の事業計画のチェックを行う者として機能することとなります。一つの認定制度が二つの省庁にまたがって機能するようになったのです。

 そして、このお正月、国税の差押について延期の申請制度を設けることが発表されました。とはいえ、原則担保が必要で延せても最長1年、ということですから根本解決、ということにはならないと思いますが…

 明日勉強会で取り上げる経営者保証制度もこの動きの一環です。経営者保証制度ガイドラインについては研究会が立ち上げられ討議が重ねられましたが、主要メンバーは、商工会議所や日本貸金業協会など経済産業省よりのメンバーと全銀協や金融機関の役員など金融庁よりのメンバーの混成でした。

 バックボーンになっているのが、安部内閣の、三本の矢の最後の一本。デフレ対策、税制対策に続く「成長戦略」です。(平成25年6月14日閣議決定)

 さらにそれを具体化した、成長戦略当面の実行方針を元に諸施策が立案されています。

 安部首相の指示、意思が省庁を超えて施策として結実しつつある感じがします。

 これを現場で実行していく官僚の方々は大変だと思いますが、着実に実は上がっていると思います。

 
 日本は変わり始めた、

 のかもしれません。



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