最初、「缶コーヒーで済ませるようなひとは出世しない、出世したければスタバへ行け!」というような成功法則の本かな、と思い出張前に札幌駅の書店で買ったのですが内容は全く違う本でした。

 能力を発揮するには栄養の摂取方法が大事、という本でした。

 で、実際に食事を変えてみました。

 変えた点は、

 1.朝食を必ず摂る。手早くたんぱく質を摂る、という見地から目玉焼き丼/ご飯少なめ、ですませること多し。(以前は抜くことが多かった)

 2.昼食もたんぱく質重視。多いのは、吉野家の牛丼に半熟玉子、コールスロー。またはイタリアンでパスタ。(パスタは血糖値が上がりにくく、ゆるやかに落ちる)

 3.夜はおかずと糖質ゼロの発泡酒かワイン。ビールや日本酒は糖質が多いので結局血糖値の急激な上昇と下降を招き、結局お腹がすくので最後にご飯やラーメンを食べがちになる、と。アルコールを飲むのなら糖質がほとんど含まれていない焼酎やウィスキーなどの蒸留酒がいいようです。

 4.日中、お腹がすいたら、ミックスナッツかチーズ。スナック菓子やスイーツは回避。

 結果、

 1.朝の目覚めがいい。すきっと起きれる。
 2.朝起きて短時間のうちに脳がフル回転
 3.元気、やる気がでてくる
 4.一日を通して眠くならない
 5.疲れない。前によく感じた、働いている途中で「がくん」とパワーダウンするようなことがなくなった。

 試しに一度昼食にそばとおにぎりを食べてみましたら、午後2時半頃、てきめんに眠くなりました。

 …この本、当っているようです。

 体と食べ物の関係を解りやすく解説しています。いくつかポイントのみ列挙します。
1.缶コーヒーを飲んでしゃきっとするのは30分。含まれている砂糖で血糖値が上がるから。でも反動で急激に下がるので体にはよくない。(すべからく、砂糖の含まれている食べ物は注意)
2.脳をフル回転するにはたんぱく質が不可欠。卵を朝食べるのがいい。
3.卵を食べるとコレステロール値が上がるというのはあまり関係がない。
4.麺類やおにぎりで昼を済ませるのも1.と同じで急激に血糖値が上がり反動で下がったときに仕事の能率はがくっと落ちる。
5.仕事中疲れたらチョコレートではなく(チョコレートは体内にある材料を合成して脳にやすらぎを与える物質を創るがそれ自体が変化して脳内物質に変わるわけではない)ナッツやチーズがいい。
 
 うつ病と糖尿病(と予備軍)は重なるところが多いとのことで食生活でかなり改善できます、と。
 目からうろこ、でした。タイトルと内容があっていないのが残念ですが、うれしい裏切られ方をしました。


還暦を過ぎた見城氏と、三十代の藤田氏。共通なのはほぼ初めての分野に挑み自分の会社を上場させたこと。上場の前後という違いはありますが会社を失いかけ、その危機を乗り越えた経験も共通しています。
見城氏の直筆の短文に合わせて二人がそれぞれ思いを書き続けて行く形式です。
この本の中には、ビジネスの中の大事なこと、「キモ」とか「エッセンス」というものが凝縮されています。
ブクログで書評を書く時には読んでいただいた方の手がかりになるよう、一部を紹介するのですが、この本については、
「買って読んで下さい」
一読の価値あり。繰り返し読むべき本と思いました。
一応「夢の実現、成功法則」のカテゴリーに分類しましたが「一流アスリートの世界」に入れたくなるような感覚を覚えました。


都司嘉宣
ダイヤモンド社
発売日:2011-05-20

 先の大震災があったばかりです。タイトルに惹かれて買ったのですが、読んでみて、私が初めて知る内容のものばかりでした。
 先人たちは震災や津波について詳細に記録を残しています。これを同じ地震について別々の地点で書かれた記録を突き合わせることでどのような地震だったのかがくっきりと姿を表します。
 また、寺社の地震被害から震度を予想し、地図にプロットしていくと伝統的に地震の揺れが強く出る地区(昔入江だった、などで地盤が弱い場所のことが多い)が明らかになる。
 地震の解析は近年の地震であれば詳細なデータが残るようになってきちていますが「単発の地震を詳しく見ても限界がある」。
 その地区で過去どれくらいの頻度で強い地震があったのか、過去の記録を読み解けないといけない。
 また、起きた地震についてもデータ重視でいくのではなく、実際に被災地に足を運んで被害の様子を見ることが大事、と。
 これらのことを平然とこなしておられる著者の都司さんには、学者というイメージを一変させられました。好著です。


 今日はこんなところで。8月ですね!