五輪2連覇黒星デビュー・ラミレスvs3階級同時制覇王者アームストロング | BOXING MASTER

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輪島功一選手の試合に感動、16歳でプロボクサーを志し、ボクシング一筋43年。ボクシングマスター金元孝男が、最新情報から想い出の名勝負、名選手の軌跡、業界の歴史を伝える。

2012年ロンドン五輪フライ級、16年リオ五輪バンタム級で2大会連続金メダル獲得したロベイシ・ラミレス(キューバ・25歳)は、トップランクと契約。絶大なる期待を集め、8月10日(日本時間11日)に米・ペンシルベニア州フィラデルフィアで、アダン・ゴンサレス(米・22歳)=4勝(2KO)2敗2分=とのフェザー級4回戦でプロデビュー。しかし開始早々、退ったところに左フックを喰いダウン。ダメージはなかったが、以降、ポイント挽回に必死になる風もなく、パワー、テクニックでもゴンサレスを上回った印象が無いまま4回を終了。ゴンサレスが39-36、37-38、40-35のスコアで判定勝ち。キューバの至宝が、仕事とトレーニングに1日12時間を費やす、ローカルファイターに敗れる大波乱となった。

 

 

ラミレスと同じくトップランクと契約する、北京、ロンドン五輪で2連覇を果たしたワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)は、2013年10月のデビュー戦でWBO世界フェザー級6位ホセ・ラミレス(メキシコ)と10回戦で対戦。4回KO勝ちを収めると、2戦目でオルランド・サリド(メキシコ)とWBO世界フェザー級王座を争ったが判定負け(サリドは体重超過で王座剥奪)。しかし、その後は見事に立て直し、世界最速の3階級制覇を成し遂げた。

 

1930年代、フェザー、ライト、ウェルターの3階級同時制覇を果たしたヘンリー・アームストロング(米)は、1931年7月のデビュー4回戦で3回KO負け。次戦で初白星を挙たものの、以後3連敗という苦しいスタートから、前人未到の快挙を達成している。

 

 

1956年のメルボリン五輪ヘビー級で金メダルを獲得した、ピート・ラデマッハー(米)は、1957年8月のプロデビュー戦で、時の世界ヘビー級王者フロイド・パターソン(米)にいきなり挑戦という舞台が用意されたが、一度はダウンを奪ったものの6回KO負け。次戦でも負け、タイトルには縁のないまま15勝(8KO)7敗1分という平凡な記録を残しリングを去った。

 

 

WBA世界ウェルター級王座を11度防衛した”アゴ割りパンチャー”、ホセ・ピピノ・クエバス(メキシコ)も

1971年10月のデビュー戦では2回KO負け。世界王座を獲得する1ヶ月前の試合でもアンディ・プライス(米)に敗れたが、1976年7月にアンヘル・エスパーダ(プエルトリコ)を2回KOで破り戴冠。10月の初防衛戦では来日。日本屈指のテクニシャン辻本章次(ヨネクラ)選手に大きな期待が寄せられたが、6回KOで初防衛に成功。ヤング・ライオンは11度の防衛中、10度までがKOという破格のパンチの持ち主だった。

 

 

10連敗克服!世界王者フランシスコ・キロス

 

ラミレスは試合後、多くの批判を浴び、今後を見つめ直すことになったが、WBC世界ウェルター級2位ヨルデニス・ウガス(キューバ)、キューバのラウル・フェルナンデス監督らの助言により、イスマエル・サラス氏の門を叩き、現在、ラスベガスで一緒にトレーニングしている。サラス氏は、「彼には才能がある。彼がこれから改善される事を確信しています」と述べ、ラミレスも彼の持っているスキルを全て吸収するとやる気を見せている。11月に予定されていたゴンサレスとの再戦は、ゴンサレスが再戦条件に納得せず、これは無し。ラミレスの再スタートに注目。