6戦目 井上尚弥 WBC王座挑戦・八重樫V3戦 | BOXING MASTER first 2006-2023

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輪島功一選手の試合に感動、16歳でプロボクサーを志し、ボクシング一筋45年。ボクシングマスター金元孝男が、最新情報から想い出の名勝負、名選手の軌跡、業界の歴史を伝える。

OPBF・東洋太平洋Lフライ級王者で、WBC同級4位にランクされる井上尚弥(大橋)選手が、WBC世界同級王者アドリアン・エルナンデス(メキシコ)に挑戦。試合は、4月6日、東京・大田区総合体育館で開催される。

同日は、WBC世界フライ級王者八重樫東(大橋)のV3戦も行われ、こちらは同級8位オディロン・サレタ(メキシコ)を挑戦者に迎え撃つ。


井上選手は日本人最速の6戦目での世界挑戦。

「こんなチャンスはないと思っていました。1発で獲ります」

対する王者エルナンデスは4度目の防衛戦(9日・日本時間)を、3回TKOで片付けたばかりの28歳で、これまで29勝(18KO)2敗1分の戦歴を残す。173センチの長身、180センチの長いリーチと、このクラスでは規格外のサイズの持ち主。



2011年12月、タイへ出かけたエルナンデスは、コンパヤック・ポームラムック(タイ)と、火の出るような激しい打撃戦を展開。そして迎えた10回、ボディブローを効かされた後、キャンバスへ沈んだのはエルナンデスだった。

しかし12年10月、メキシコへコンパヤックを迎え撃ったリマッチでは、6回TKOにタイ人を破り王座奪回に成功している。

振りが多きいい王者に対し、挑戦者はスピードとコンパクトなコンビネーションで対抗することが予想される。好戦的なエルナンデスと、スピードの井上選手。最速王座奪取の可能性は大いにありそうだ。


3度目の防衛戦となる八重樫選手の相手サリタは、15勝(8KO)3敗。昨年5月、パナマで元WBA王者ルイス・コンセプシオン(パナマ)に2回TKO負け。10月の再起戦ではアルマンド・トーレス(メキシコ・大関一郎)に勝ったが、昨年は1試合のみ。

9月、元ミニマム級挑戦者マリオ・ロドリゲス(メキシコ)と対戦したサリタは、5ラウンドに喫したダウンがたたり、10回スプリットの判定を失っている。王者にとって、油断さえなければ問題ない相手といえそうだ。


さて、八重樫選手のやる気をあおるのは、アンダーカードに出場が決まっているWBC同級1位ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)との対決。

「次勝ったら、ゴンサレスの挑戦を受けたい」


大橋秀行会長も、無敗の元2階級制覇王者を迎え撃つことは了承済。

ここは、ゴンサレス戦に弾みをつける快勝を期待したい。


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