いよいよ日本でも、「格安ジム」の本格的拡大が始まる | 「サクセス」by田村真二

いよいよ日本でも、「格安ジム」の本格的拡大が始まる

 

こんにちは。田村真二です。

 

 

1989年4月に税率3%で消費税が導入されてから今年で30年。その税率が今日10月1日から、ついに10%に上がりました。

 

 

消費税は低所得の人ほど負担感が強い「逆進性」が指摘されており、これを緩和するために、今回初めて飲食料品などに8%の軽減税率が導入されました。

 

 

しかしこれが非常にわかりにくいこともあって、その様子が連日、マスコミ各社で報道されています。

 

 

例えば小売店のレジ対応や、店内飲食と持ち帰りで税率が異なる飲食料品の扱いはもちろん、キャッシュレス決済支援によるポイント還元などで、間違いなく消費現場が混乱するのは必至だとか。

 

 

しかも、今回の消費増税への対応は同一業界内の各企業でもスタンスが異なるなど、混乱に歯車をかけています。

 

 

一方で、増税を「商機」ととらえ、施策を打ち出す企業の動向は、増税前よりも「増税後」に注視すべきでしょう。

 

 

私が国内フィットネス業界で注目していることの1つは、これまでの常識や仕組みとは違った方法で、従来の会費の2分の1から5分の1を実現する「格安ジム」業態の本格的拡大についてです。

 

 

 

会員数・売上高世界No1企業は「格安(バジェット)ジム」

 

 

 

 

 

過去、フィットネス先進国アメリカのトレンドは数年~10年程度遅れて日本でもトレンドになるケースがよく見られました(例:カーブス、24時間営業のジム、小規模ブティックスタジオなど)。

 

 

現時点で日本にはまだない業態かつアメリカで最も成長性の高い業態の1つにHV/LP業態があります。HV/LP業態とは、High Volume /Low Price(大規模格安)のことで、延べ床面積500~700坪以上、月会費20ドル未満のジムを中心にした業態です。

 

 

現在フィットネス業界世界ナンバーワン会員数・売上高企業は、月会費10ドル(1ドル107円換算で1,070円)で有名なアメリカのプラネット・フィットネス(HV/LP)です。

 

 

同社の2018年売上高は28億ドル(同約3,000億円)ですが、たった1社で日本のフィットネス業界上位10社分の合計売上高に相当する規模です。

 

 

格安ジムは日本ではまだ導入期なのでそれほどマスコミの話題に上っていませんが、延床面積300坪前後のアクトスwill_G(月会費2,700円)やFIT365(同2,980円)のように、月会費3千円未満の格安ジムは日本全国にも増えつつあります。

 

 

運動不足や体力不足に不安を感じているけど、フィットネスクラブや24時間営業のジムには月会費が高くて入会する気にならない、そもそも私が通うような場所ではない、という国民(=潜在客)はおそらく相当数いるとみられます。

 

 

実際、日本のフィットネス参加率は4%(2018年)ですが、アメリカは約20%と日本の5倍も高い。「アメリカは日本と違って肥満大国だし、保険制度も違うからでしょう」という人もいます。もちろんその影響も一部にはあるでしょう。

 

 

しかしアメリカは、企業や起業家がフィットネスに関する業態開発や商品開発を積極的行い、新たな需要を創造してきたからこそ世界トップレベルの参加率を上げることができたと私は考えています。

 

 

例えば、プラネット・フィットネスの創業者マイケル・グロンダール氏は、1992年にニュー・ハンプシャー州ドーバーでジムを創業後、小さな町では一部の運動好きしかジムを使ってくれず、「なんでこの町の8割以上の人はジムに通わないんだ?」と疑問を持ったそうです。

 

 

彼はその理由を「フィットネスに高いお金を払いたくない」「肉体を見せつけるような人たちが苦手」という2点だと考え、1998年にジムの運営方針をガラリと転換しました。

 

 

Judgement Free Zone(判定フリーゾーン)のコンセプトを掲げ、会費を月額15ドル(これでも安い)から10ドルに引き下げました。すると入会者と会員数が急増。FC展開による急速な多店舗展開を全米および周辺国で展開し、あれよあれよと言う間に世界トップへ。

 

 

プラネット・フィットネスはわずか1社(会員数約1,250万人)で、アメリカの参加率を4%近く引き上げる(日本のフィットネス参加人口の約3倍)という快挙を成し遂げました。

 

 

マイケル・グロンダール氏は従来のフィットネスクラブに通う顧客層ではなくノンカスタマ(非顧客)に目を向け、月会費10ドルという格安ジムで新たなフィットネス需要を創造したのです。

 

 

 

顧客だけを見ていたデパートの失敗

 

 

既存顧客に目を向けることは大切ですが、それだけでは大量の潜在客を取りこぼす可能性があります。

 

 

ピーター・ドラッカーは著書『ネクスト・ソサエティ』(2002年)の中で、顧客だけを見ていたデパートの失敗について次のように述べています。

 

 

「デパートは新しく登場した消費者層、とくに、豊かな新しい世代が顧客になっていないことに関心をもたなかった。80年代も終わり近く、そのノンカスタマが買い物傾向を左右する層となった。自らの顧客だけを見ていたデパートは、この変化にも気づかなかった。こうしてデパートは、ますます数の少なくなる顧客についてのみ、ますます多くの情報を手にするようになった。」

 

 

「デパート」を、若者の意識変化をつかめず米破産法を申請した「フォーエバー21」(今月末に日本からも完全撤退)や、かつて人気下着ブランドだった「ヴィクトリアズ・シークレット」(現在のトレンドは、履き心地の良いヨガパンツなどの「ありのままの姿」)に置き換えれば、同じようなことがいつの時代にも起きていることがわかります。

 

 

経営トップが既存の顧客だけを見ていてノンカスタマを知ることを怠れば、業界全体や優良企業でさえも経営不振や経営破たんに追い込まれることがある、ということです。

 

 

要するに、完全に打ちのめされてから改革して立て直すのではなく、現在のトレンドの先を読んで対策を講じておく必要が常にあるということです。

 

 

日本ではここ数年、24時間営業のジムが爆発的に増加しましたが、国内フィットネス業界における「次」のトレンドとは何でしょうか?

 

 

 

24時間営業のジムの「次」のトレンドは「格安ジム」

 

 

もうおわかりと思いますが、24時間営業のジムの次のトレンドは「格安ジム」であることはほぼ間違いありません(と私は5~6年前から指摘しています)。

 

 

先ほど述べた通り、アメリカのトレンドは数年~10年程度遅れて日本でもトレンドになるケースがよく見られましたが、日本において「格安ジム」はまだ始まりに過ぎず本格的拡大には至っていません。

 

 

すでに24時間営業のジムでは、月会費4~5千円台の安さを売りにする企業の参入など一部で「低価格競争」に入っています。しかし、格安(激安)ジムが普及すればそれはほとんど意味をなさなくなるでしょう。

 

 

つまり、それほど「格安」には破壊力があり、多くの会員を獲得する(であろう)パワーがあるということです。

 

 

消費増税により、消費者の財布のひもは今まで以上に固くなるでしょうから、これまで以上に価格に対する消費者の目は厳しさを増すのは必至。一方で、高齢化や(運動しない)生活習慣などにより、潜在的な運動需要は高いと私は見ています。

 

 

また、物販などの空きテナントが目立つショッピングモールやロードサイド店、空き家の増加などから、集客力の高い格安ジムを始めとした格安サービス業態の出店環境はフォローの風が吹いています。

 

 

そもそも日本のフィットネス参加率は諸外国に比べて4%と(まだまだ)少なく、増加の余地は十分にあります。私見では、参加率が低い最大の理由は①店舗数が少ない、②月会費水準が高い(米国の約2倍)、の2つ。

 

 

 

 

 

言い換えれば、店舗数が増え、月会費が今よりはるかに安くなれば、会員数が激増する可能性が十分にあるということです。

 

 

 

既存企業は、今すぐ会員数・売上確保対策を実行しよう

 

 

アメリカのフィットネス業界の歴史を学べば、月会費20ドル未満の格安(激安)ジムの成長に比例する形で既存企業の多くが多大な影響を受けたことがわかります。

 

 

先見の明のあるフィットネス業界関係者の方なら、これから数年で同じことが日本のフィットネス業界でも起きる可能性があると見て、今すぐ対策を講じる必要があるとお考えだと思います。

 

 

私のお勧めは、まずは、プラネット・フィットネスのサイトを隅々まで見ること。次に、実際に自分の目で確かめれば来たる現実を「今すぐ」見ることができます(タイムマシンではなく飛行機でホノルルまで行けばプラネット・フィットネスを見ることができます)。

 

 

 

田村も会員になっているホノルルのプラネット・フィットネス

 

 

実際にプラネット・フィットネスを見て・体験して、月会費10ドルのフィットネスサービスを受けることで、より早く、より的確な対策立案と実行に取り組むことが可能になります。

 

 

その上で、格安ジムには到底真似のできない独自で特別な価値(と価格)の提供に努めるか、それとも自ら格安ジムに参入して全国あるいは地域トップの座を狙うか、を決断して取り組む。

 

 

少なくとも24時間営業のジムや専門スタジオなどの出店の影響を受けて会員数や売上を減らしている企業は、格安ジムの本格的拡大が始まる2020年代に向けて今すぐ戦略立案と対策実行に取組む必要があると私は思います。

 

 

あなたはそのための行動をとっていますか?

 

 

 

それでは次号をお楽しみに!

 

 

小手先の対策ではなく、腰を据えてじっくりと戦略立案と対策実行に取組むという方には、競争の激しい健康ビジネス市場で、安定的に収益と利益を伸ばして継続的な成功を呼び込むための、こちらのプログラムをおすすめします。

 

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アメリカではすでに、プラネット・フィットネスを超えるコストパフォーマンスのクラブが出てきています。ご興味のある方はこちらのサイトをクリックしてください。

 

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