フィットネスビジネスで一番早く売上・利益を増やす方法 | 「サクセス」by田村真二

フィットネスビジネスで一番早く売上・利益を増やす方法

 

こんにちは。田村真二です。

 

 

先週開催されたスポルテック2019での田村の講演でのこと。

 

 

 

 

 

参加されたフィットネス関係者120名様に尋ねたアンケートの1つ、「セミナーご参加前の悩みや課題は何でしたか?」という質問への回答は(予想通り)以下の通りでした。

 

 

「売上(粗利)アップ」

「利益アップ」

「会員数アップ」(入会者の減少、退会者の増加のため)

「人不足と人材育成」

 

 

フィットネス業界全体では、2018年末時点で市場規模、会員数、施設数ともに過去最多を更新しました。一方で、店舗間競争が激しさを増していることがうかがえます。

 

 

背景には、新興企業を中心とした積極的な中小型店の出店が増加する中、既存企業が苦戦する構図が浮かび上がります。

 

 

参加者の中には、ライバル店出店により、経営存続に関わるほどのダメージを受けている企業・店舗もあり、即効策を求めに来られた方もいらっしゃいました。

 

 

いずれにしても、現状を維持するだけではなく、何かしら効果的な手を打たなければ、業績悪化に歯止めをかけることはできません。

 

 

この場合、「経費削減」には自ずと限りがありますから、まずは売上(=粗利)をアップさせ、会員獲得と会員維持への投資を行うだけの基礎体力をつける必要があります。

 

 

そこで本日は、セミナー第3部(事例紹介)でも取り上げましたが、フィットネスビジネスで一番早く売上・利益を増やす方法についてお伝えします。

 

 

 

手紙1枚で年間約6億円の増収

 

 

でもその前に、このお話から。

 

 

昨年5月に新聞取り扱い販売店から1枚の手紙が届きました。内容は「日経MJ(流通新聞)購読料改定のお願い」です(下参照)。

 

 

 

 

価格改定(月ぎめ購読料203円、9.7%の値上げ)は25年ぶりとのことですが、私は特にこのことで購読をやめようと思うことはありませんでした。むしろ、よく25年間も価格を据え置いてきたものだと意外に感じました。

 

 

日本経済新聞社によれば、日経MJの発行部数は25.2万部。仮にこの部数分(このなかには駅売りなども含まれる)値上げしたとしたら、月間約51百万円・年間約6.1億円(税込み)の増収になります。

 

 

増収分を、値上げせずに部数を伸ばすことだけで達成しようとしたら、約24,300部(+9.7%)増やさなければなりません。新聞購読数が減り続ける中、これだけ部数を伸ばすのは現実的な対策とはいえません。

 

 

しかし、「値上げ」であれば可能です。もちろん、購読者が値上げを受け入れてくれることが前提ではありますが、部数を伸ばすことよりもはるかに実現性は高まります。

 

 

実際私は値上げを受け入れましたし、私の知人のある社長などは「値上げしたことさえ気づいていません」でしたから。

 

 

 

これって、フィットネスビジネスで言えば・・・

 

 

「会費(や会費外サービス)の値上げ」です。

 

 

前述の通り、昔と違って今は、フィットネス業界も店舗間競争が一段と激しさを増しており、会員数を増やすことで売上(会費収入)を増やす方法は難易度が高まっています。

 

 

もちろん、会員数を増やす(入会者数>退会者数)取組みは重要です。私も否定はしません。しかしその方法は、案山子(かかし)のようなものです。

 

 

会員制ビジネスの売上を構成する要素は、(会員外売上を除けば)「会員数×客単価」です。

 

 

私はこれまで何度もあらゆる方法でフィットネス業界関係者の皆様に伝えていますが、会費収入を増やすうえで、未だ大半の経営者や店舗責任者は「会員数のみ」にこだわり続けています。

 

 

売上を構成するもう1つの要素である「客単価」に目を向ければ、日経MJの増収対策と同じように、いとも簡単に売上を伸ばすことが可能になるというのに、です。

 

 

つまり、値上げすればいいのです。

 

 

あるフィットネスクラブはこの方法で、運営コストを増やさずに会費収入を年間2千万円増やしました(費用は会員にお知らせするDM代とそれにともなう人件費だけ)。

 

 

ちなみに、同様の事例はいくつもあります。しかし、会費値上げは一番簡単な増収増益方法であるにもかかわらず、実施する企業は驚くほど少ないのが現実。

 

 

理由は2つ。

 

 

1つは、値上げをきっかけに退会者が増加、入会者が減少することを(経営者・幹部)が恐れていることです。もう1つは、値上げに見合う価値を自社は提供できていない、と思い込んでいることです。

 

 

しかし、よく考えてみて欲しいのです。会員数が同じ(あるいは減少)で会費単価も同じ。ただし、設備投資や修繕費、水道光熱費や人件費などの経費が増えれば当然利益は減ります。会員獲得にかける費用も捻出できないとしたら・・・

 

 

そんな状態で、どうやって売上(粗利)を増やしますか? 会社を存続させますか?

 

 

もちろん、会費を値上げしなくても売上を増やす方法はあります。会費外売上を増やす方法です。しかし、この方法は会費値上げよりも難易度は高まりますし、即効性は期待できません。

 

 

 

良い値上げ、悪い値上げ

 

 

大切なことは、値上げに見合うだけの価値を提供できるようにすることなのですが、売上アップが必要な企業で、「5年以上」会費値上げを実施していない企業は、会費の値上げを(今すぐ)検討することを強くお勧めします。

 

 

会費の値上げで得た利益を使って会員獲得と会員継続のために投資をする、従業員教育(や待遇改善)に投資をすることにより、さらに価値を高めることは良い戦略です。

 

 

とはいえ、(ここは重要です)一部の企業に見られることですが、老朽化した施設や設備のままで不満を抱える会員が(多く)いる中での会費値上げは、短期的にはプラスの効果があっても中長期的には必ずマイナスとなるでしょう。

 

 

言うまでもありませんが、これは「悪い値上げ」です。

 

 

逆に、積極的に設備投資を行っていて会員満足度が高いクラブであるにもかかわらず(会員数が伸びずに)売上の減少に悩んでいるのなら、会費値上げのチャンスです。

 

 

「会費は値上げできない、値上げしてはいけない」という思い込みは今すぐ捨てて、本来得られるはずの最大限の売上・利益を取り逃すことのないよう決心し、覚悟し、今すぐ行動してみてください。

 

 

きっと、思っていたよりもはるかに簡単に、売上・利益を増やすことができると思います。

 

 

 

それでは次号をお楽しみに!