会員制ビジネスにおける売上アップの盲点 | 「サクセス」by田村真二
2019-04-16

会員制ビジネスにおける売上アップの盲点

テーマ:マーケティング

 

こんにちは。田村真二です。

 

 

日本のコンビニの24時間営業の見直し問題。

 

 

発端はセブンイレブンの加盟店オーナーが人手不足を理由に営業を19時間に短縮し、本部と対立したこと。働き方改革の流れにも重なり、過去に例のないコンビニ本部批判が巻き起こりました。

 

 

深刻な人手不足が背景に挙げられますが、先月訪問したシアトルのレジなしコンビニ「アマゾン・ゴー」では(ご存知の通り)完全キャッシュレス化が行われていました。

 

 

 

 

 

 

私にはちょっと無機質で買いにくい印象を受けましたが、先週のマスコミ報道によれば 「アマゾン・ゴー『レジなし』撤回、レジを導入する方針を明らかにした」とあります。

 

 

アマゾンでは理由や対応する時期については明らかにしていないものの、消費者の差別につながるとの批判に対処したとみられています。

 

 

テクノロジーとスマホを融合させたキャッシュレス進化型コンビニも、リアルの場では「私たちを排除するな」という消費者の強い反発には逆らえないといったところでしょうか。

 

 

その報道直後、アマゾンジャパンが12日(金)から有料会員「プライム」の料金を引き上げるということをネット記事で知りました。

 

 

年会費は従来の3900円から4900円と1000円値上げ(約25%のアップ)。おそらくほとんどのプライム会員は(私を含めて)値上げを受け入れることでしょう。

 

 

同社は日本のプライム会員数や利用者数を開示していませんが、値上げ後の会費収入は大幅増収になるのは間違いありません。

 

 

アマゾンは米国では18年5月に年会費を20ドル引き上げ119ドル(約1万3千円)にしましたから、日本ではまだ値上げの余地が(十分に)あると言えます。

 

 

私は会員制健康ビジネス専門の経営コンサルタントをしていますので理解していますが、消費者を機能的で有益な会員(プライム会員は成功、アマゾン・ゴーは?)にすることができれば、ビジネスは事業体としてさらに効率がよくなります。

 

 

しかし、多くの会員制ビジネスは売上を増大させるという点で失敗しています。理由はいくつかありますが、今日はその中からもっとも重要な点についてお伝えします。

 

 

 

会員数第一主義の落とし穴

 

 

1つ目は、会員数第一主義の落とし穴にはまっていることです。

 

 

会員制ビジネスで売上を増大させるためには、前提として会員制ビジネスの売上構造を知る必要があります。

 

 

ご存知の通り、会員制ビジネスにおける売上の要素は「会員数」と「客単価」です。ある月の売上高は(会員外売上を除けば)「会員数×客単価」になります。

 

 

つまり、売上を増やすには会員数「だけ」に注目するのではなく、客単価も(会員数と同様に)注目する必要があるということです。

 

 

なぜ私がこの点を強調するのかといえば、フィットネス業界ではあまりに多くの方々が、「会員数第一主義」に陥ってしまっているからです。

 

 

確かに会員制ビジネスにとって、会員数は大切です(私も十分理解しています)。

 

 

しかし、「数」に注目しすぎるあまり、本来得られるであろう売上の多くを取り逃してしまっているのです。

 

 

それだけではありません。会員数「だけ」を重視するフィットネスクラブの問題点は、会員満足の最大化と永続的に満足できる売上を上げることができないということです。

 

 

会員数第一主義のフィットネスクラブは、例えば、もっとお金をはらってもいいから私に合ったサービスを提供して欲しいという個別の会員ニーズに応えることができません。 とまでは言いませんが、大概は不十分に終わっています。

 

 

 

客単価アップ戦略・戦術を取り入れる

 

 

一方で、客単価(をアップさせること)を重視すれば量より質の仕事、つまり会員一人一人に合ったサービス提供で売上を上げることを(自ずと)考えるようになります。

 

 

実際、コンサルティング先の複数のフィットネスクラブでは、以前は会員数一辺倒だった思考が(私の勧めで)客単価の重要性に気づき、今では一番人気の月会費の2~3倍(あるいは5~10倍)の月会費(注:継続売上)の会員種別を選ぶ人が現れています。

 

 

これは会員数を増やすために、会費の安い会員種別を作って募集する方法とは真逆の方法です。しかも、競争相手がほとんどいない「空いた」マーケットでもあります。

 

 

下の図をご覧ください。このグラフは会員一人あたり月間客単価を示したものです。実線は全国平均(8千円台)で、点線は当社クライアント先企業の1社です。

 

 

 

 

 

 

2011年時点の月間客単価は双方同水準でしたが、2017年時点では当社クライアントが全国平均を約2.4倍上回っています。当社クライアントの2017年は2011年対比で約2.2倍。つまり、(会員数が同じでも)売上は2.2倍になった、ということです。

 

 

冒頭、多くの会員制ビジネスは売上を最大化させるという点で失敗していますと書きました。会員数第一主義の理由の他にも次のような理由があるからです。

 

 

①会員に商品・サービスの種類や拡大を十分に提供していない。

 

 

②本来なら別料金を請求してもいい商品・サービスを無料(会費内)で提供してしまっている。

 

 

③商品・サービスを単品でのみ販売しているために、(同業他社と比較され)単価を上げることができていない点。

 

 

その点アマゾンは会員制の利点をよく理解しています。

 

 

米アマゾンプライム会員はすでに1億人を突破し、会員数は増加の一途をたどっています。会員の満足度が高いために少々の値上げでは(仮にそれが数年毎に行われても)退会しないことをアマゾンはわかっています。

 

 

米アマゾンプライムの会員は平均して年1400ドル(約15万4千円)以上も購入していますが、非プライム会員は4割程度の600ドル(約6万6千円)しか使っていません。

 

 

つまり、プライム会員獲得と維持のための費用は発生しますが、それを補うだけの価値が十分にあるということです。

 

 

 

客単価アップ取組みの本質は「働き方改革」である

 

 

要するに、客単価アップ取組みは「会員満足向上」と「生産性向上」に直結する「働き方改革」取組みということです。

 

 

先ほども述べましたが、会員制ビジネスにおいて会員数を増やす活動は不可欠です。

 

 

同様に、客単価アップ取組みを会員満足と売上・粗利アップの重要戦略と位置付けて施策を複数行えば、驚くほど(スピーディーに)業績を上げることが可能になります。

 

 

しかも、会員獲得取組みに比べて費用は通常少なくすみますから利益の向上に直結します。となれば、取り組まない手はありませんよね。

 

 

 

それでは次号をお楽しみに!

 

 

客単価アップに本気で取り組むのなら、このプログラムがお勧めです。

http://www.wellness-biz.jp/service

 

 

 

 

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