日本のフィットネス企業各社はデジタル時代にどう対応していくのか? | 「サクセス」by田村真二
2019-03-05

日本のフィットネス企業各社はデジタル時代にどう対応していくのか?

テーマ:フィットネスクラブ

 

 

こんにちは。田村真二です。

 

 

もはやアマゾンだけではありません。

 

 

インターネットの検索や購入履歴から、「あなたにおすすめの商品・サービス」をスマホやパソコンの画面に表示させるのは・・・。

 

 

IT、AI(人工知能)、AR(拡張現実)、VR(仮想現実)、ビッグデータ、ロボティックスといったデジタルテクノロジーの劇的な進化が、社会や産業の構造を変え、顧客と企業の関係を劇的に変えつつあります。

 

 

デジタル技術を駆使したUber(ウーバー)やAirbnb(エアビーアンドビー)のようなスタートアップが突如として現れ、市場の競争ルールをがらりと変え、既存顧客(や潜在客・見込み客)を奪い去ってしまうような時代を20年前に誰が想像できたでしょうか?

 

 

日本のフィットネス業界も例外ではないでしょう。

 

 

高齢化に加えて人口減少(2017年の1年間に約40万人も減少している)、加えてライバル店の出店が増える中、今後会員数を維持拡大し続けていくためには・・・

 

 

経営者や幹部自らが積極的にデジタルテクノロジーを学び、取り入れ、ビジネスのあり方そのものを変革し、マーケティングやイノベーションに活かすことが不可欠です。

 

 

フィットネス参加率が日本の4倍強(約15%)あるイギリスのフィットネス企業の中には、デジタル技術によって集めた豊富なデータを分析する「科学者」と「デジタルディレクター」を置いていて、会員獲得と維持に取り組むということを行っています(以下参照)

 

 

オペレーターは、彼ら・彼女らとコミュニケーションしながらプロモーションとサービスの開発にあたることが大切だ。それにより、子どもたちを学校へ送り届けた後の主婦層や、ランチタイム前後のビジネス層を顧客にすることができるかもしれない。この業界は、AIと賢いデジタルアシスタントー生活者が望むクラスを見つけて予約をしてくれたり、来館時の歓迎やそのほかのサポートを行うーとのバランスをとる必要があるだろう。(『Fitness BusinessNo96』 デビッド・ミントン氏談) 

 

 

実際、昨年12月に訪問したシドニーのFitness First(イギリス)では、ランチタイム前後にビジネス層を対象としたプログラムを提供。大盛況でした(写真)。

 

 

 

ランチタイム前後にアスレジャースタイルで続々クラブに入館する会員

 

 

クラブの横ではカフェタイムでリフレッシュ(ミーティング?)している人たちも多い

 

 

 

とは言っても、フィットネス企業各社は、デジタル技術の導入が自社にもたらすメリットとデメリットについて(導入前に)よく確認することが必要です。

 

 

そもそもデジタル技術を取り入れる目的(問題・課題解決など)が明確にされていない状態で、「ライバルが導入しているから」とか「メーカーに勧められたから」と言って導入するのはむしろ、経営や運営の妨げ(や単なるムダ使い)になるかもしれませんから。

 

 

一方で、先進的なフィットネス企業では、デジタルサイネージを用いたプログラムやパーソナルトレーナー紹介、顔認証システムを活用した来退館チェックや会員サービス向上取組み、新商品開発のための会員データ活用などにテクノロジー活用を進めています。

 

 

 

クラブ入口でデジタルサイネージを活用したスタジオレッスンやトレーナー紹介を行っている(Fitness First バンコク)

 

 

トレーナー全員および個人プロフィールをデジタルサイネージで紹介(会員がトレーナーを選ぶことができる)

 

 

 

デジタルフィットネス最新トレンド(CES2019より)

 

 

では次に、現在および近い将来、デジタルを活用したフィットネス関連の最新トレンドについて見ていきます。

 

 

今年1月、ラスベガスで開催された世界最大の家電・技術見本市CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)では、デジタルエコノミーを推し進める自動運転やAI、5Gなどに注目が集まった模様。

 

 

インストラクター・トレーナーのキャリアマガジン『NEXT』2019年2月号によれば、ウェアラブルやスマートホーム、スマートスピーカーが一般化する中、「デジタルヘルス」がCES2019の注目分野の1つとなったとあります。

 

 

同誌では、IoT(ウェアラブル/スマートホーム/スマートスピーカー)+AI+5Gで発展する、デジタルフィットネス市場として以下の4分野を挙げています。

 

 

 

 

 

 

1.医療としてのデジタルヘルス

 

「デジタルヘルス」は、治療としてのデジタルヘルスと、予防医療のデジタルヘルスが、それぞれに急展開してきている。

 

 

2.在宅ケア・介護予防としてのデジタルヘルス&スマート消費

 

これまでウェアラブルによる活動量を中心としたトラッキング技術をベースに発展してきた「フィットネステック」は、スマートホームデバイスの拡充で、食事や睡眠などのトラッキングも可能となり、より安価に、包括的に健康づくりをサポートするサービス開発に移行してきている。

 

 

3.オンラインコーチング機能付きサービスはスポーツテクノロジーとして発展へ

 

これまで「フィットネステック」カテゴリーとして注目されていた、コーチング機能付きアプリや、オンラインサービスは、よりアスリートや専門性の高さを求める人向けサービスとなり、パフォーマンスアップをコンセプトとした「スポーツテクノロジー」にカテゴライズされる方向にある。

 

 

4.5G環境、VR・ARの進化でデジタルエンターテイメントがフィットネス継続を後押し

 

VRやARで非日常感を出したり、ストリーミングレッスンでいつでもどこでも楽しめるグループレッスンも登場している。5G環境になれば、通信できるデータ容量が格段に大きくなり、リアル感や臨場感を楽しみにながらエクササイズができるようになる。

 

 

(『NEXT』2019.2月号「デジタルフィットネス最新トレンド」より)

 

 

 

リアルな顧客体験価値の需要を創造する

 

 

このようにビジネスや生活のあらゆる場面でデジタル化が進む時代にあって、逆に、リアルな顧客体験価値が上がる可能性があります。

 

 

例えば、音楽やライブ映像をスマホやタブレットなどのデバイスで手軽に視聴できる機会が高まる一方で、実際にライブ会場に足を運び、そこでの体験を楽しむ人が増えています。

 

 

私もたまに音楽ライブ会場に行くことがありますが、ライブならではの活気や熱気に包まれた感動は、デバイスから得られる体験とは別次元です。

 

 

そこには、リアルならではの強みがあります。

 

 

フィットネスも同じではないでしょうか。リアルとデジタルの双方の強みや魅力をうまく融合することができれば、単独では得られない顧客体験価値を生み出すことが可能になるでしょう。

 

 

また、小規模フィットネスなら(少数スタッフでも可能な)一人一人に合ったサービスの提供も、1店舗で数千名もいるクラブなら人海戦術ではとても対応しきれません。

 

 

しかし、テクノロジーを利用すれば、一人一人により適したトレーニングや栄養サポート、クラブからの情報提供や会員からの質問への対応、さらにはライフスタイルの提案などが、人を介せずにサービスを提供できるようになるでしょう。

 

 

このように、テクノロジーを活用することが大切になる一方で、同時に、人と人(クラブスタッフと会員、会員同士など)とのつながりを作り、独自のコミュニティを形成することも継続には大切だということです。

 

 

来たる2020年代は、これまでの時代では解決できなかったことを、デジタルを活用してイノベーションを起こすことが成功の鍵となるでしょう。

 

 

少なくとも経営者や幹部の方が、「デジタルは苦手なのでうちは今のままでいい」などと言っていては、これから先、入会獲得や会員維持に苦戦するのは目に見えています。

 

冒頭にも述べましたけど、経営者や幹部自らが積極的にデジタルテクノロジーを学び、取り入れ、ビジネスのあり方そのものを変革し、マーケティングやイノベーションに活かすことが不可欠です。

 

 

最後に1つ質問します。あなたの会社ではこれから先、デジタル時代にどう対応していきますか?

 

 

 

それでは次号をお楽しみに!

 

 

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