いよいよ、日本のフィットネス市場の本格的拡大が始まる! | 「サクセス」by田村真二
2019-01-15

いよいよ、日本のフィットネス市場の本格的拡大が始まる!

テーマ:フィットネスクラブ

 

こんにちは。田村真二です。

 

 

早いもので、年明け3週目に入りましたが、いかがお過ごしでしょうか?

 

 

「ここ数年、24時間営業のジムや専門スタジオが増えて大変です」、「広告を出しても以前ほど入会が得られなくなっています」というお嘆き(?)を最近よく見聞きします。

 

 

また、「月会費2千円台のジムが(商圏内に)出店したため、男性客や若い人の入会者が目に見えて減りました」という声も聞くようになりました。

 

 

一方で、「自宅近くに会費の安い24時間営業のジムができたので、大手のクラブをやめてそちらに変わりました」、「以前は大人数でヨガレッスンを受けていましたけど、今は少人数制のヨガスタジオに通っています」。

 

 

ですとか、「暗闇ボクシングの●●●に入会しています」、「ユーチューブをテレビで見ながら自宅でヨガをやっています」という話もよく聞きます。

 

 

前者はフィットネス業界プレイヤーのお声で、後者はフィットネスクラブやヨガスタジオなどに通う人たちのお声ですが、まさに、今の日本のフィットネス業界の縮図を表しているといえます。と言いますのも・・・

 

 

 

成長を続ける世界のフィットネス業界

 

 

IHRSA(世界最大のフィットネスクラブ協会)によれば、2017年、世界のフィットネスクラブ会員数は1億7,400万人と過去最多を記録しました。

 

 

また、世界のフィットネス業界全体の市場規模は推定872億ドル(1ドル110円換算で約9兆5,920億円)で、クラブの総数は20万軒を超えました。

 

 

つまり、世界のフィットネス業界は成長過程にある、と言うことです。

 

 

日本のフィットネス市場も健康志向などを背景に、フィットネスの参加率や市場規模は拡大傾向にあり、さらに2020東京五輪を前に、健康スポーツとしてのフィットネスも注目されています。

 

 

昨年9月に帝国データバンクが発表した、「フィットネスクラブ経営業者の実態調査」(対象企業747社)によれば、「フィットネスクラブの収入高、7年連続増~新興企業で増収目立つ~」とあり、収入高合計推移は以下のグラフの通りです。

 

 

 

 

 

 

同社の調査結果(要旨)によれば、ポイントは次の3つ。

 

 

1.フィットネスクラブの経営を主業とする企業の2017年度の収入高合計は、前年度を4.0%上回る5,968億300万円と、過去10年で最高を記録した。

 

 

2.2017年度の収入高動向を年商規模別にみると、増収の構成比は「50億円以上」が75.0%を占め最高となった。全ての年商規模で増収の構成比が減収の構成比よりも高くなり、年商規模の大小にかかわらず業績好調となった。

 

 

3.業歴別にみると、増収の構成比が最も高かったのはRIZAP(株)や(株)フジ・スポーツ&フィットネスなどが含まれる「10年未満」(40.7%)で、唯一4割を超えた。

 

 

続いて、調査結果の「まとめ」を(少し長くなりますが)そのまま引用します。

 

 

(ここから)

 

調査の結果、健康志向の高まりや2020年の東京五輪などが追い風となり、フィットネスクラブ経営業者の2017年度収入高合計は過去10年で最高を記録。年商規模に関わらず増収を果たす企業が多いことが判明した。

 

 

また収入高合計は、7年連続で前年度を上回り、特に、文部科学省の外局としてスポーツ庁が創設された2015年度は、収入高合計が前年度比11.0%と2ケタの大幅増加となった。

 

 

各社は、24時間営業の店舗や女性専用ジム、音楽に酔いしれるクラブ感覚でエクササイズができるほか、羞恥心を感じさせない空間を提供する暗闇フィットネスなど、顧客のニーズを汲み取った新たなサービスの展開を加速させている。

 

 

加えて、高齢化が進む中でシニア層の会員数も増加しており、今後もフィットネスクラブの市場は拡大傾向で推移することが見込まれる。

 

 

しかし、スタッフやインストラクター不足の深刻化が懸念されるほか、外資系企業の進出や、2018年2月にはコンビニ大手(株)ファミリーマートのフィットネス事業への参入が発表された。

 

 

こうしたなか、各社はさらに成長に向け、スキルを持った従業員確保のための多様な人事制度の導入や、会員数増加に向けた独自サービスの提供などを行い、今まで以上に競争が加速しそうだ。

 

(ここまで)

 

 

昨年、同調査結果を読んだときに、「国内フィットネス業界の動向をほぼ的確にとらえている」と私は思いました。

 

 

なぜなら、私が常々申し上げている通り、日本のフィットネス市場はまだ拡大の余地が十分にあるということを、国内747社ものフィットネスクラブ経営業者の調査データから裏付けられていたからです。

 

 

でも、それだけではありませんよ。以下の「2018各国フィットネス参加率順位表」(IHRSAグローバルレポートより)を見ていただければ、私の言っていることが嘘やたわ言ではないことがわかると思います。

 

 

 

 

 

 

日本のフィットネス市場は拡大傾向が続いているとはいえ、参加率では世界ランキングの上から数えて(と言うよりも下から数えた方が早い)30番目。

 

 

アメリカ18.7%(3位)やイギリス14.7%(9位)を始め、お隣の韓国7.3%(20位)などにも大きく引き離され、日本の参加率はわずか3.4%しかありません。

 

 

この参加率は、私がフィットネスビジネスに初めて携わった27年前とほとんど変わっていません(誤差の範囲です)。主要先進国の中では極めて低成長にあると言えます。

 

 

クラブ当たり人口を見ればわかる通り、日本はクラブ当たり人口が25,606人と多い。つまり、施設の数が(まだまだ)少ないということです。

 

 

言い換えれば、(繰り返しになりますが)日本のフィットネス市場はまだ拡大の余地が十分にあるということです。

 

 

 

ほとんどの企業は自社の「独自性」を見落としている

 

 

そこで考えてみていただきたいのです。参加率がわずか3.4%しかないにもかかわらず、なぜ、冒頭のような嘆きが既存プレイヤーの方々から聞こえてくるのか?

 

 

要するに、フィットネスサービスを提供している企業の多くが「同質化」しているということです。

 

 

同質化とは、同業のライバル企業と同じような商品やサービスを(同じように)提供してしまっているため、潜在客や見込み客からは、どこも同じように見えてしまっている状態のことです。

 

 

同質化するとどうなるか? パッと見てすぐにわかる価格「だけ」で選択されてしまうようになります。その結果入会特典まで同質化し、ますますエスカレートすることになる・・・ということをこれまで幾度となく繰り返しています。

 

 

「同じような」例としては、10年ほど前、「女性専用30分フィットネス」のカーブスが急成長し始めると、同じような小規模サーキット型フィットネス施設がいくつも現れました。

 

 

その後しばらくして、総合型クラブのジムの一角や事務所スペースを「女性専用30分フィットネス」コーナーとして展開する施設が急増。しかし、わずか数年後には、そのほとんどが姿を消しました。

 

 

現在、女性専用30分フィットネス(カーブスでは現在「女性専用30分健康体操教室」と謳っている)やサーキット型のカテゴリーでは、「カーブス一強」になっています。

 

 

昨今、同じことが「24時間営業のジム」でも起きていますね(そしておそらく数年後には、カーブスを表面上だけ真似して消えていった多くの企業と同じことに・・・)。

 

 

実は、日本のフィットネスサービスを提供する企業にも、独自性を持った企業はたくさんありましたし、少なくともその要素はあったと思います。

 

 

それにもかかわらず、現実には多くの企業が独自性やその要素を活かしきっていません。結果、独自化の道を進むのではなく、その時々の流行、キラキラした他のものを安易に真似する「同質化」に甘んじてしまっています。

 

 

私は多くの経営者や幹部の方々が、「確かに独自化は必要だ。だが差し当たっては当面の会員数や売上高を上げるために、(国内の)他社の成功例を真似するしかない」と思い込んでしまっているのではないかと見ています(がいかがでしょうか?)

 

 

しかし、自社の「強み」や「長所」を生かさずに成功を持続した企業、「フォロワー」としての道を歩み続けて生き残る企業は、業種業界に限らずわずかしかありません。

 

 

 

自社の「強み」を使ってビジネスを独自化・差別化する

 

 

成功するビジネスを構築する最初で最も大きな障害は、「自社の強みは何か」を見極めることです。

 

 

自社の強みなんて誰でも知っているでしょう、と思えますが、私の経験では、この質問に的確に答えられた人は、これまでほんの数人しかいませんでした。

 

 

誰もが、自分の強みはよくわかっていると思う。しかし、たいていは間違っている。わかっているのは、せいぜい弱みである」とピーター・ドラッカーが述べていたように、強みを見極めることはどうやら簡単ではないようです。

 

 

実際、多くの企業は、「弱み」や「競争相手」にフォーカスしすぎて、自社の強みに関してはあまり考えていません。

 

 

そして、「もっとSNSをビジネスに活用できたらいいのに」とか、「業界で今流行っていることやライバルがやっていること」ばかりを考えてしまっているのです。

 

 

しかし、現状を変える必要があるとすれば、最初に行うことは自社の強み(と弱み)を正しく知ることです。そして、いくつかある強みを見つけて、それにレバレッジをかける。

 

 

その上でもう一度、「強みを使ってビジネスを独自化・差別化する」ことです。

 

 

あなたの会社では、自社(や自分)の強みを知っていますか? 自社の強みがライバルに対して、大きな優位性を保てるビジネスを構築していますか?

 

 

年明け3週目に入った今週は、来るべきフィットネス市場の本格的拡大前の準備として、自社の強みや優位性についてぜひ、再考してみてはいかがでしょうか。

 

 

それでは次号をお楽しみに!

 

田村真二

 

 

 

 

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