食事と音楽の関係
◆ガストロフィジックスgastronomy(ガストロノミー:美食学)とpsychophysics(サイコフィジックス:精神物理学)に由来する造語。食べ物や味わいについて、科学的に理解を試みる新しいサイエンス分野。オックスフォード大学のチャールズ・スペンス教授が代表的な研究者。5感(味覚、嗅覚、視覚、触覚、聴覚)が食事に対してどういった影響を与えているかを研究している。 ワインショップでフランス音楽をかけるとフランスワインが売れ、ドイツ音楽をかけるとドイツワインが売れる 音楽を聴きながら食べると、特定の味覚を際立たせる効果がある クラシックをかけると財布の紐がゆるむ テンポの早い曲をかけると食べるスピードが上がり、回転率もあがる例:甘みを立たせたい →サンサーンス「動物の謝肉祭」より「雌鶏と雄鶏」赤ワインの深みを立たせたい →カール・オルフ「カルミナ・ブラーナ」、プッチーニ「トゥーランドット」より「誰も寝てはならぬ」ほかにも、ポテトチップのパリパリ音を増幅させた音を聴きながらポテチを食べると実際よりもサクサクに感じる、など。スペンス教授はこのポテトチップの研究で2008年にイグノーベル賞(栄養学賞)を受賞している。ちなみに、ユーミン(松任谷由実)の家では午前中にお茶の時間がありその時はサティやラヴェルなど、印象派のピアノ曲を流すらしい。ご主人(正隆さん)がパスタを作った時には明るいバロックが合うだろうということでヘンデルの水上の音楽を流したとのこと。◆ガストロフィジックスについての書籍「おいしさ」の錯覚 最新科学でわかった、美味の真実チャールズ・スペンス 著、長谷川圭 訳角川書店----------------TOKYO FM『Yuming Chord』2020年7月3日放送「ご飯が美味しくなる音楽」よりhttps://www.tfm.co.jp/yuming/sm/20200703onair.html