スキークロスの勉強(イメージトレーニング)のため、イタリアのアレゲで2月3日に開催されたフリースタイル・スキークロス(SX)のワールドカップ(W杯)の決勝をFIS(国際スキー・スノーボード連盟)の公式サイトにある「FIS TV」で見ました。
https://watch.fis-ski.com/video/579619
注目したいのは黄色のビブをつけたヨハネス・アウエスキ選手(オーストリア)。序盤から中盤にかけて2番手につけて、先頭を行く赤色のビブのリース・ハウデン選手(カナダ)を追いかけます。
2番手で先頭を追いかけるアウエスキ選手
ところが終盤になって後ろに下がり、転倒してコースアウトしDNF(途中棄権)となってしまいました。転倒したのは3番目にゴールした青色のビブのアレックス・フィバ選手(スイス)に衝突しそうになったためのようで、最終順位はフィバ選手が走路妨害によりRAL(Rank As Last)で最下位となったため、DNFのアウエスキ選手は3位になりました。
最後尾でバランスを崩すアウエスキ選手
問題は2番手につけていたアウエスキ選手がなぜ4番手に下がったのかです。
転倒する前のシーンを見ると、コーナーの手前の連続するロール(ウェーブ)を先頭のハウデン選手は巧みに吸収してスキーが雪面から離れないようにしてこなしていったのに対し、アウエスキ選手はこぶを吸収できず、大きくジャンプしてしまっています。
大きくジャンプするアウエスキ選手(右端)
先頭のハウデン選手は体を深く曲げてこぶを吸収
雪面からスキーの推進力を受けられなくなっただけでなく、空中に舞い上がると同時に体が空気抵抗を受けて減速してしまいました。さらに、スキーが空中にあるので、コーナーを曲がることができず一番外側を大回りせざるをえなくなりました。
ジャンプの後、こぶの上に着地
外側からインをうかがうもこの後転倒
アウエスキ選手の最大の失敗は、終盤のコーナーの手前の連続するロールを吸収できなかったところにあるようです。