幸せいっぱいの気分でいたが、現実は大変な事だった。

まず、彼が実家に挨拶に来る
という問題。

大丈夫かな、、。

うち、田舎だし、古い家だし、、。
ゆうちゃんを幻滅させてしまうかも、、?

ゆうちゃんには一応、
「うちはこんな感じだから、、ごめんね。」
と前置きはしておいた。

そして事前に母には、結婚の挨拶に来る事を伝えておいた。

以前、彼氏ができたと話した時、母は、

「そんな人は出会いなんて沢山あるだろうに、、。なんでみいを選んでくれたんだろうね。」

母は心配してこんな事を言ったんだと思うけど、その時は、やっぱり、私達釣り合ってないのかなと思って少しショックだった。

でも今回は違う。

プロポーズされたよって言ったら、凄く喜んでくれた。

みいへの気持ちは本物だったんだね!って。

だから私が、
「ゆうちゃんがうちに来て、幻滅して結婚したくないってなったらどうしよう。」

と言ったら、

「彼を信じなさい。そんな事で離れていくようならそれまでの人なんだよ。」

と。

そうだよね。
そうなるはずがない!

そして彼を実家に連れて行った。

誰もが緊張していた。

みんな、ぎこちないながらも笑顔。

申し訳ないなと思いながら、狭いうちにあがってもらった。

お話上手な彼は、父と話すのもスッと自然に入っていった。

私のどんなところが好きなのか、私のいいところばかりを話してくれて、父も母もなんだか嬉しそうだった。

「みいさんと結婚させてください。」

ストレートなその言葉は、恥ずかしかったけどとても頼もしかった。

よろしくお願いしますってなって、緊張のひと時は終了した。

一人暮らしの私の家に帰って、彼に今日の事を聞いてみた。

「古い家でびっくりしたでしょう?なんか、ごめんね、、。ゆうちゃん家とうちは全然違うから。嫌だったよね?お父さんも話下手だしさ。」

私は家を出る前、父とうまくいってなくて、父との確執が原因の一つで一人暮らしをしていた。

だからつい、父の愚痴を言い始めてしまった。

「びっくりはしたけど話聞いてたし(笑)大丈夫。」
少し笑いながら言ってくれたおかげで、家の話は笑い話になった。

「みいは暖かい家庭で育ったね。だからいい子になったんだね!」
「お父さん、口下手なだけだよ。緊張してたら仕方ないよ。」

ゆうちゃんは心が広いと思い、私は安心ができた。