枚方市のリトミック&ピアノ教室スタジオswingです。

日本の音大のカリキュラムに入れてほしいと切に願うもの、「ダルクローズのリトミック」です。

本日もダルクローズリトミックのグループレッスンを、小学生低学年、高学年、中高校生と三回行いました。

幼児さんももちろんやってますが、本当にここからだなと思うのはやはり小学生からです。
日本のリトミック組織は幼児までしかカリキュラムないのが普通ですよね。
あれ、逆です!

小学生からがいよいよ本格化、中学生高校生に至ってはさらに深く広くできて楽しいです。

悲しいですが、日本のリトミックは本場ヨーロッパからかけ離れたことをやっています。

もちろん毎回自分で内容を考えます。

今週は低学年は「拍子」高学年は「TDS」機能和声、中高生は「不等拍」にしました。

前回からの引き続きです。
だいたいひとつのテーマで三回くらいレッスンをやり、最後にそれに関する聴き取り、書き取りをしてまとめます。

すべての音楽に関する言葉は、例えば拍、例えば拍子、例えばフレーズ、テンポ、アーティキュレーション、強弱、リズム、音程、音階、三和音やその転回形、形式、テーマの発展、挙げればきりがありませんが、このようなことは普通は机上でしか学びません。

先生が説明して終わり。
問題をとくだけ。
だからその先は弾くことと理論が結び付くなど思いもしない。

これらを動きで体験して音楽を感じとり、理論と表現が一体となるための手段がダルクローズリトミックです。

今日レッスンをしながら、しみじみと中高生の成長を感じていました。
長年リトミックをやってきた子供たちは、身体にタイム、スペース、エネルギーの関係がしみついているため、音楽の特徴を感じとり、自然に動きができています。

全ては動いてから、最後にこれは音楽のこういう要素です、と言葉を出します(低学年では出さないこともあります)

私のところには色々な先生方が面接にこられたり、レッスンをしてくださっています。
みなさん素晴らしい経歴の持ち主の方ばかりですが、ダルクローズは経験された方はいないため、どの先生もここで初めて経験されて口を揃えて言われます。

「こんなふうに私も習いたかった!」
「音楽の本質がわかる」
「動くことで今までの自分が何も音楽を感じられていなかったことがわかった」などなど。

つまり音大でこうやって、本当の音楽の姿を教えてくれる授業はないということです。

ただ、楽譜とにらめっこ、理論から分析、音を聞かないで分析する、身体の使い方を教わらない、耳が悪いことを指摘されない、理論と音楽的、身体的、心情的、歴史的背景を結びつける指導法を持っていない。

だから私は大学を卒業してダルクローズに出会い、何でこんなすごい教育(ハイレベルな上に効果絶大)を大学で音楽専門家教育に使わないの?と不満爆発でした。

あの大学四年間で習った内容の何百倍も濃いものがダルクローズにはあります。

日本中の子供が小学校の授業から、幼稚園保育園から、きちんとしたダルクローズの教師に教わったなら、どんな子供たちが育つのだろう。

今の音大レベルが世界でもすごいレベルになるのでは?と思います。

悲しいけどそこまで実現するには私は生きていられないだろうなあ。
いつかそんな日が来ないか、そのために力を尽くす余生でも楽しいかなあ。

まだまだ目の前の子供達に必死でそんな大仕事はできませんが、夢見ています。