B747 二階席の想い出 | 桜井妙の「新ストレスと怒りの調理法」

桜井妙の「新ストレスと怒りの調理法」

★職業:講師 ★専門:ストレスマネジメント アンガーマネジメント コミュニケーション危機管理 ★特徴:「あたま・こころ・からだ」をととのえる ★㈱コミュニケーション・デザイン結 代表

JALでB747がデビューしたのは1970年。
私はまだ小学生でした。
その飛行機に自分が将来乗ることになるとは
夢にも考えていませんでした。

私が入社した頃はジャンボがメインの飛行機で
DC8はもう年を取り、DC10が飛び始めたばかりでした。
ですからフライトの殆どはジャンボ。
ジャンボ以外が珍しいという感覚です。

国際線ジャンボLRの二階席は
最初はファーストクラスのラウンジでした。
そしてスカイスリーパーという寝台席になり
二階席が増えビジネスクラスやエコノミークラスにもなりました。
国内線はスーパーシートだったときもあります。

二階席は特別な空間で何か秘密の場所のようで
一階席とは仕事の内容がかなり違います。
操縦席に近いためPILOT達のケアも仕事でした。

ある程度の経験を積むと二階席を任されるのですが
一国一城の主になったような気がして嬉しくてたまりませんでした。
自分だけのこだわりのサービスを実施たCAも多かった筈。

国際線でビジネスクラスのときは、
搭乗前に完璧にお客様のお名前を憶え
お乗り頂いた瞬間から特別な空間を演出する愉しさがありました。
人数の規模も広さも丁度よいのです。

ファーストクラスのスリーパーの頃
有名人の方々がお休み中
二階にあがる用事があり、偶然その方がトイレから出て
はだけた浴衣姿を見てしまいお互いにあたふたしたり
懐かしい思い出があります。

国内線ジャンボはSRと呼ぶのですが
チーフ業務をやるようになり
国内線の東京=大阪で一番前に立つときの気持ちは
特別なものでした。

顧客で日本を代表するようなビジネスパーソンのお客様
一階と二階も合わせて570名のお客様が乗っている事実に
押しつぶされそうな緊張感もありました。

国内線の二階席がスーパーシートから一般席に変わり
荷物が置けないので、とても大変だったのも想いだします。

JALでは2011年に退役したジャンボ
ANAのジャンボも今日が最後です。

溢れるほどの想い出をくれた飛行機が
今日、日本の国内線から姿を消します。


大好きだった恋人が遠くにいくような気持ちですが
私の心の中には永遠に生き続ける素敵なパートナーです。

ありがとうB747
ありがとうジャンボ・・・。
いつまでも忘れません。