[釣行日]
2021年1月31日日曜日
[船宿]
片瀬江ノ島 萬司郎丸
[乗船料]
8500円
(会員割引▲2500円・オキアミ1000円)
[釣り場]
鎌倉沖(水深50m~90m)
[天候]
晴れ 無風~北風 気温0度~12度
[海況]
べた凪~チャプチャプ
[釣り座]
左舷胴の間(乗船20名)
[道具]
竿     マミヤオーピー キャロナクスラッシュ30-330
リール  ダイワ ハイパータナコン300
ライン  PE4号 300m
[仕掛け]
ビシ 80号
ハリス 3号7.5m
チヌ3号
[釣果]
ハナダイ 2枚
アカタチ(リリース)

船中 真鯛0~2枚



 私にとって、船釣りといえば船宿は片瀬江ノ島の萬司郎丸さんなんです。
 実は釣りをはじめたころ、私は自家用車を持ってなくて。
 昔は出船が7時から7時半だったので、小田急線の始発でコトコトくれば乗れたんですけど。
 電車で通っていたお年寄りがどんどん卒業していく中、大事な朝マズメを逃してしまうこともあって、出船時間が6時から6時半になってしまい。電車で行ける東京湾に主戦場を移したんですが。
 マンションを買ったときに車も買って。日産のウィングロードですよ。ウィンウィン片瀬江ノ島に通えるようになって、引き続きお世話になりまして。私の釣行回数の6割以上は萬司郎丸さんなんですよ。

 その後高松に飛び、帰京できずに仙台へ飛び。帰ってきたら車を廃車にし。ということでまた遠のいて。
 でしたが、いろいろありまして(台風被災だよ)、今の日吉に小さなマンションを買って引っ越しまして(BGM さだまさし「親父の一番長い日」)。電車で東京湾の小物をちょこちょこと釣ってて、俺なんてこれでいいじゃんっって思ってたんだけど。
 コロナが来て。発熱しちゃって。2週間部屋で自主隔離しても熱が下がらなくて、俺、死ぬんじゃないかってメンタルがぶっ飛んで。そしたら、Zoom飲み会したメンバーにも似たようなのがいてさ。なぁんだって。
 思ったね。どうせそのうち死んじゃうんだから。楽しもうぜって。
 ポルシェ買ってさ、かっちょいい金ぴか釣具を揃えて、SHIMANOとかのウェアをばっちり決めて、24金のブレスレットなんかじゃらじゃら言わせながら、マグロを釣ってさ、がっつり行くぜって気になったのよ。
 退職金ももらったしさ、現金で全部行けるぜって。
 そしたら息子がマンションを買うっていうからさ。資金援助するじゃん。親父はすごいんだぜって見せつけたいじゃん。
 全部吹っ飛んでさ。そんなもんか。
 で。結論として軽自動車を買いましたな。一人で行くんだし、銭洲とか行かないから23リットルのクーラーが乗れば十分だし。箱根は超えないからいいんだよ。

 でさ、5月末にディーラーを泣かして納車させて、6月6日に萬司郎丸さんに来たわけですよ。
 で、真鯛船に乗ってさ。仕掛けを上げ下げしただけの完全ボーズを食らってね。
 高松に飛んでから12年の間に俺はまた振出しに戻ったんだろうかって。
 昔の俺なら、萬司郎丸に通って一から出直しって考えたんだろうね。
 でも、俺は言い訳がうまくなっててさ。大人になったって奴かな。
 同居家族がかみさんだけになったから「釣れない釣りが良いね」ってやせ我慢のキーワードを手に入れて、釣れないことを肯定する。
 でもね、そうこうしてるうちに軟体系は釣りつくして、深場も釣ったし、フグもこないだ釣ったし。どんどん詰んでいくんだよね。
 あとは真鯛だよね。そう、佐島のつね丸さんがあるよね。でも、ここも前回ボーズ引いたよね。船が空いてたのは一昔前の話で、いつのまにか混んでるし。
 じゃぁ、やっぱり萬司郎丸さんの真鯛じゃないの???って自分に百回言いこんだな。
 それでも、足が向かない。
 土曜日は、シケるからって家にいて。ぶぶぶ。ベタ凪じゃん。
 しかたないな、って萬司郎丸さんに電話して、真鯛船を予約。行くよ、行きます。

 珍しく眠れなくて。9時にベッドに入ったのに。釣りのシュミレーションを繰り返す。受付から、乗船、コマセを融かして、キーパーをセットして、竿にリールをセットして、コマセが融けてなかったらナイフで削ったり。ハリスを5ヒロで作って、針の方から手繰りなおしてセットして。釣り場についたら、ビシから落として餌のついた針をそっと落として。底から3m、5m、8mでコマセを振ってキーパーにおいて。4分で一度竿をあおってコマセを出して。6分を過ぎたら、リールを5回巻いてから巻き上げを開始して。ビシを回収したらコマセをふわっと入れて、ハリスを持ったまま海に落として。針まで来たらクラッチを止めて餌をつけて落とす。
 何回やっても魚が掛からない。駄目だ。眠れない。うつらうつらしながら3時になる。目覚ましをセットしてないじゃん。危ない。

 さくさくっと支度してトコトコ走って4時半に片瀬江ノ島着。
 船宿の前に行くと、まだ受付のお姉さんたちは来てなくて、中乗りさんが板を用意していて。
 真鯛の船を見たら、ぎっしり。。。左舷が良いよといわれて、ミヨシから4番目に名前を。
 緊急事態宣言で空いてるんじゃないかという目論見はもろくも崩れ。。。
 萬司郎丸さんって、お正月プレゼントととして、1月中は真鯛の船が5000円で乗れるチケットを出されているみたいでして。そら、リピーターが月末の今日までに来ますわ。
 昨日も13名でしたが、今日は20名でして。なかなかの感じですが、これでもお隣までは2m以上の距離が取れております。

 萬司郎丸の真鯛船には私が師匠と仰いでおります5Tさんがいらっしゃいまして。今日もいつもの右舷ミヨシに入っていらっしゃいます。私が右舷ミヨシが好きになった理由って、5Tさんの釣りを拝見するためだったんですよ。
 とにかく私は真鯛が釣れなくて、竿を変え、リールを変え、手を変え品を変えても駄目でしたが。5Tさんをじっと見ているといろんなヒントをくださいまして。おかげで、渋いときでも貴重な一枚を釣る腕を授かったのであります。
 5Tさんにお会いするのは本当に10年ぶりくらいだと思うのですが、ご挨拶させていただきますと私のことを覚えていていらして。「太った??」ってううう。核心を。「私も年を取りました」って。げらげら。
 「まだ、ホームページをやってるの?はしりだったよね。」って。そうです。私は1996年からインターネット上にホームページを公開しておりまして。HTMLを手で打つという原始的なものでしたが、釣行記をたくさんたくさん書いておりまして。いろいろありまして、現在、公開はしておりません。際どい内容が多かったもんで、さすがに、今の基準ではダメでしょって感じです。
 「ブログを少しだけやってるだけです」って。ゲラゲラ。ほんと少しですね。毎日更新してないし。PVは当時で100近くあったんですが、今は2から4って(excite blog)。それってほとんど誰だか分かるじゃん。ありがとうございます。

 5Tさんいわく、「こんな渋いときに来なくてもって。昨日は13人乗って4枚だよ。遊覧船だな。とにかく魚がいないし。コマセをまくとサバフグが寄ってきて針はなくなるし。」って厳しいようです。まぁ、私は400gくらいのが1枚釣れればって感じなので。 

 前振りが長いときは、魚が釣れないという私の釣行記のいつものパターンですな。
 カメギでスタートしましたが。
 いきなり同じ左舷トモでタモが入って。アマダイだったようです。
 トモ寄りの方が魚を掛けましたがこちらはイナダで。
 いつもの真鯛釣りかと思っていたら。
 竿先がクンと入って。全然引かないのでアジかと思ってあげたら、ハナダイでした。
 その後もイナダがぽつりぽつり釣れてて、ハリス3号だと面倒なんだよねとタナをハリス分に落としてたら、またアタリがあって。常連さんからまた掛けたのかよって言われて、タモまで持っていただきましたがやっぱりハナダイ。
 昔、「ベルデ真鯛」というリリースギリギリというかちょっと際どいサイズの真鯛を釣るのが上手かったんですが、なんていうか、ハナダイですか。ううむ。
 7時12分が潮どまりですから前後にモーニングサービスがあったんですが、真鯛は釣れなくて。
 全員が置き竿にして待つ時間が続きます。
 
 その後、反対側の右舷のトモで3枚真鯛が続いてあがって。 
 トモ寄り有利の潮に変わったんでしょうね。
 真鯛やイナダがぽつりぽつりと上がっていきます。
 そのころ、私は、ゲバゲバ、アカタチが釣れてきて。タナ取りは間違ってないんだけど外道が先に食うのよ。アカタチにヒラメが上食いするとかもありませんでした。

 左舷でも、トモ寄りでアタリが出始めて。私の左隣の方も一発あてたのですが。残念ハリス切れ。
 そして私の右隣の方もアカタチを釣って。えへらえへらえへらと外道に翻弄される釣り人になるのでありました。この方は私と一緒にハナダイを釣ったのですが手の平に満たないサイズでリリースされておりました。その後、竿先がスコンと入ってきたって思うんだけど。うまく乗らなくて。彼はアワセないんですよ。こういうときってどっちが良いんでしょうね。私ならズバッと合わせを入れてたと思うんですよ。嘘です、ハリス3号なので竿先を上げるだけです。

 後半は潮が動き出したんでしょうが、オマツリが連発して。片舷10人乗ってりゃ仕方ないですわな。
 こういう時にしれっと掛けて、いやいやすみませんねと釣り上げるのが腕なんでしょうが。
 淡々と時は流れましてタイムアウト。

 お土産がありますよということでしたので、船宿へ。
 なんと女将さんがいらっしゃいました。朝は義娘さんにお任せしてるそうで。渚丸さんやまなぶ丸さんにきてもおかあさんの顔が見えないわけだ。
 お元気そうで何よりでした。昔、通っていた頃に一時体調を崩されたりしたんですが、お会いできて本当に良かったです。
 若い人たちは彼らなりに船宿を盛り上げるにはどうしたらいいかを考えて頑張っていると思います。

 Gotoキャンペーンって別に満額払えば普通に旅行できるんですが、そういう問題じゃなくて、安ければ人が寄ってくるという当たり前の状況を目の当たりにして、くつろぎの時間よりインスタの時間が経済を回すんだって分かったのが大きかったですよね。何が言いたいかっていえば、価格戦略は間違ってないってことですよ。UberEatsみたいに手数料を取ってもタイムリーに宅配してくれればっていうサービスと、誰が負担してるのかわからんけどとにかく安くなるんだったら行きますよっていうサービスとが両立することを示してるんです。
 残念ながら釣り宿は「安いほうが良い」って思う人が多いようです。確かにそうなんだけど。でも、この厳しい状況で20人乗ってオマツリをほどくことが楽しいかっていうことなんですよ。
 とりあえず、2月に使えるっていう同条件の割引券をもらいました。でも、2月は、6日はカサゴ(かみや)、13日はマルイカ(五エム丸)、20日はヒラメ(秀吉丸)、27日は深場五目(渚丸)だと思うんです。アマダイに興味はありますが、だったらまなぶ丸さんに乗っちゃうし。お金で買えないもってあるのかな。レジャーってね。
 難しいですね。平時に戻ったらまた来ますね。