シビレルような緊張感のある120分を戦い抜いた、我らが日本代表ですが、残念ながら最後に運がありませんでした。

その試合後の選手や監督のインタビューでは、試合そのものより、このチームがこれで最後になることを惜しむコメントが印象的でした。

タイトルにした「みんなのために走るよ!」は、長友選手がパラグアイ戦前にお母さんに送ったメール。
 苦しいときも辛いときも皆で乗り越えてきた。
 楽しいときは皆で笑った。
 この仲間が俺は大好きや。
 みんなのために走るよ!全力で戦うよ!すべてに感謝



W杯前は、史上最弱!と評され、ダメ出しをされていた今回の代表チームでした。

そのチームが評価を覆す快進撃!

その背景には、チームの団結力がありました。



今、「うつ」で休職する社員が拡大しています。
未払い賃金を請求する社員のニュースをよく聞きます。

私は、そういった人事労務における問題の原因は、社員と会社(経営者・上司)の意識のズレが生じることから生まれると考えます。

そういった意味で、会社においては、活躍する営業マンなんかにスポットがあたりがちですが、それを裏方としてサポートする、事務の女の子や管理部門の社員全員に目を向けて、もっと言葉をかけてあげてはいかがでしょう。

毎月、厳しいスケジュールの中、当り前のように給与計算をしてくれている社員にも、感謝の言葉をかけてはいかがでしょう。

全体の意識のズレを減らし、ベクトルを同じ方向に向けることで、個々の力は小さくとも、きっと組織としての力はアップすると思います。


私は、就業規則において法的な問題が発生しないようルールを作成したり、経営者の理念を盛り込んで社員のベクトルの方向をそろえるよう提案していますが、本当は就業規則の作成以前にもっと大事なことがあると気づかされます。



「みんなのために走るよ!」



社員全員が長友選手のように思ってくれたら、就業規則なんてたいしたことではないかもしれません。。

人は結局のところ感情で動きます。
ルール(規則)で人を縛るより、それぞれが適切に全体のことを考え、その思いが自らを動かす(律する)自然な環境を作ることが、労務管理の原点ではないかと思うのです。


いろいろ考えさせられる、賞賛すべき、素晴らしい、我らが「日本代表」でした。

<参考>
「みんなのために走るよ!」(長友)
http://news.livedoor.com/article/detail/4857363/

異口同音に「もっと、このチームで試合をしたかった」(川口、長谷部、闘莉王)
http://www.asahi.com/sports/update/0630/TKY201006300407.html

「このチームメートと戦えて本当に良かった」(長谷部)
http://www.asahi.com/sports/update/0630/TKY201006290508.html?ref=reca

「僕はありのままで」陰でチーム支える主将(川口)
http://www.asahi.com/worldcup/column/theroad/TKY201006170098.html?ref=reca

「チームが危ないときに後ろから支えるのが、自分の役目」。(GK川島)
http://www.asahi.com/sports/update/0630/TKY201006290494.html?ref=reca