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曖昧の中にある確かなもの

どれも曖昧で
どれもぼやけていて
砕いても砕いても
ピントが合わない

すききらいは
明確

だけど
具体化は困難

何も生まれてこない

学術とクリエイティブの間には
何が存在してるっけ

その
曖昧の中にある
確かなもの

それを
形に
言葉に
表現出来ないでいる

沈黙は百の言葉より饒舌

熱が冷めてきて
やっと
気が付いた

あたしは
あの頃の痛みとか苦しみとか
そんな類の感情から
遠い場所まで来ていた

誰にも
触れてほしくない余り
誰もいない街に
行きたかったこと

笑いの大半が
嘘だったこと


そんな自分に

嫌悪感を抱いていたこと


ここ最近
前を向きすぎていた
かも知れない

気付いてあげられなくて
ごめんね

でも
気付いたこと
黙っていよう

あの時期は
無が
一番心地良かったから

無の空気で
笑い合うのが
逆に
プラスになる筈

あたしは信じてるからね

.........ennui

淋しさは人間の抱える根本的なもの

うんざりするような
暑さの今日も
ラベンダーアールグレイティーラテは
やめられない

ラベンダーの香りは
トイレの芳香剤みたいで
すきじゃなかった

でも
ラベンダーアールグレイティーラテだけは
別で
すきすぎるくらい
すき

あと
そこに
江國香織の空気があれば
最高の居心地

隣人は今夜も不在

意地を仕舞って
素直に耳から脳へ流した

そこに存在していたのは
応援したい反面
悔しさに似た感情

あたしより高い場所に
行ってしまったように見えて

いつだって
見下ろしていたのに
暫く目を離していたら
いつの間に

果てしなくストイックで
夢以外見えてない
そんな部分を
昔から
密かに尊敬してた

この心に
そのストイックさが備わっていたら
家に着くなり
ミシンの電源を入れるのに

あたしは未だに
地を這う毎日

だけど
いつかあたしも
成功して
ママの目から零れる涙
写してみたいな

.........ennui

体感温度と気温の差

扉を開けたら
予想外に
黒い空が待っていた

忘れていたのは
時間と空っぽの胃

久しぶりに歩く
気持ちよい夜風の甲州街道に
心が踊った

そうそう
この風に吹かれたかったんだ

昼間の鋭い陽射しに
早くもうんざりしたのは
事実

だけど
陽射しとはほぼ無縁な生活をしてることと
夏の夜風がすきなことを
たった今思い出した

今年は
夏もすきになれるかもしれない


.........ennui