「厚生労働省が8月30日に発表した1〜6月の人口動態統計(外国人を含む速報値)。出生数が前年同期比5.7%減の350,074人。3年連続で40万人を下回り、上半期として比較可能な1969年以降で最少を更新。」だそうだ。少子化が止まらない。今年一年間の出生数が初めて70万人を割り込む可能性も出てきたようだ。

 

 「異次元の少子化対策」。出産育児一時金の増額、児童手当の支給対象の拡大、「産後パパ育休」(出生時育児休業)の施行、国民年金保険料の育児期間の免除、等々、10月開始や現在検討中のものもありますが前に進んではいます。

 

 しかし、一番大切なこと「働き方改革によって社会全体を子育てしやすい環境に整える」。これが進んでいるように思えない。前にも書きましたが、現在の労働環境は、男性も女性も長時間労働が課せられる状態と言っても過言ではありません。女性だけ労働時間を短くし、男性は今まで通りの長時間労働では解決できません。両親で子育てをする。そうでなければ少子化は止まりません。しかし、残念ながら「子持ち様」という言葉が生まれてくる様な「子育てより仕事」という社会風潮は変わっていません。

 

 中小企業は商品に適正価格を付けられず、賃金を上げられない。値上げは悪だという社会風潮。少子化という事は、市場がどんどん小さくなっていくという事。核家族がスタンダードになった現在、それに応じた結婚し子供を育てられるような社会の構築をしていかないとさらに先細りになります。市場が小さくなるという事は、現在ある企業等がどんどん淘汰されていくという事。目先の利益にこだわり賃金を上げてこなかったツケが今現れてきたと思うのですが。