トトロと木の神 | 東京駅近くの不動産会社エスアールテン

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■トトロは木の神だった!?

 日本人は、農耕民族であったために、自然に対する「畏敬の念」がある。そして、八百万の神というように、日 本人は森羅万象すべての現象に神々が宿ると思っている。それはある意味において「アニミズム」とも「精霊信仰」ともいわれる。その精霊信仰は、神と人は共 存し、その神は人間が困ったときに現れて何らかの施しを行うということである。

 特に、それらの神々は「木」に宿ると信じられている。今でも神社の中に「ご神木」といって、大きな木に注連縄が締められていることがあるが、それらの木には“神々が宿る”といわれており、それがアニメで描かれたトトロである。

 神々は、粗略に扱えば祟り神になり、奉れば施しを与える内容になる。まさに、祟り神の怨霊であった菅原道真が、奉られて「天神様」になるのと同じ論理だ。

 人間は神々に対してその力が祟りにならないようにおそれながら、施しを受けるように敬うのである。

  その神々の世界と人間の住む世界の間は、まさに「迷い込んでしまう」くらい普通の世界の中にあるのだ。現代の怪談話の中でも「いつもと同じような道に行っ て不思議な体験をし、次に行ってみるとそんな場所自体がない」というような話があるが、まさに、トトロの出現方法はそのような怪談話と同じ内容で行われて いるのだった。これが「トトロ死神説」の出どころであり、製作者側はそのような意識がなくても、普段都市伝説に慣れ親しんでいる視聴者の側には、その意識 が出てくるのである。