なぜかリンクが残っていた。
辿ってみると、そこは閉鎖されずにまだ存在していた。
といっても長い間捨て置かれた状態であることは
一目で分かる。
ある場所に俺が綴る文章が「誰か」を想ってのものであるように、
そこにあるのは俺に向けて書かれたものだ。
その筆者は
おそらく、
俺のことを一番わかっている他人だ。
当時、
彼女は俺とのつながりを望んだ。
だが、俺はそれを望まなかった。
自分への理解がどれほど深くても
根本的に合わない相手とはどこまで行っても平行線だ。
俺の思いを誤解のないよう正しく伝えると
彼女は恨み言もなく闇に消えた。
互いに時間は有限だ。
これでよかったのだ。