mode「モード」は2つしかない。インとアウト。観察対象はこのいずれかであり、俺は興味深くこの切り替わりを見ている。そしてそのたったふたつしかないモードを見て俺は傷ついていくのだ。まったく馬鹿な話だ。インでもアウトでも、俺はその背景を読む。それを読む手がかりはゼロ。いくらなんでも、情報不足甚だしい。そこから何も読み取れるはずはない。なのに、俺には見えてしまう。たったふたつのモードが語る、ずっと遠い世界のできごと。インでも、アウトでも、俺は傷ついていく。