生霊 いきすだま  ささやななえこ | 世界の隅っこで読書するパンダ

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昨夜、ささやななえこさんがお亡くなりになっていたことを知り、持ってる物々を読み返そうとしたのだけど。
書棚の奥底過ぎて発掘できず、手前にあった一冊だけを再読。

ささやななえ名義時代の『生霊(いきすだま)』は、1986年「ASUKA」9、11月号が初出。
私が持ってるのは「傑作マンガ選 怖い話 文藝春秋編」という文庫で、それの一番はじめに『生霊』が掲載されている。
他に諸星大二郎さん、永井豪さん、山岸凉子さん、わたなべまさこさん等々載ってる中でトップ掲載とは、どれだけ強インパクトな作品かがわかるなぁ。

今読み直したけど、ものすごい引き込まれちゃった。
次のページがヤバいんだよなぁ…ってところが二箇所あって、どんな画か知ってるのに、開いてやっぱし「うおっ!」てなるという…。

ざっくりこのマンガって、ストーカー物とオカルト物が混ざった少女漫画なんである。
そんで古臭くあんま華のない絵柄(失礼。でも私めっちゃファン)のせいかキュン的要素はないものの、うわごっわぁ……ぎっもぢわるぅ……というカンジで生理的嫌悪感をめちゃくちゃ刺激して最高なんである。

主人公はモテ系男の子。
その彼に恋する超暗〜〜〜い女の子。
彼女がぐいぐい来て、彼がウザがり、そんで彼周りに死人が連続して出てしまうという。
まあ一番絶望的なのは、この事象は繰り返す、というのを示唆するラストなんよねー。
あぁ後味悪くてサイコー!!!

うーん。久々にささやさん読んだら、やっば『ミノタウルス』 『化粧曼荼羅』『たたらの辻に…』『水面の郷・水底の守』あたりも読み返したくなってきた。

発掘がんばろうっ!