春、バーニーズで  吉田修一 | 世界の隅っこで読書するパンダ

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春、バーニーズで/文藝春秋
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あらすじ:


妻と幼い息子を連れた筒井は、昔一時期同棲していた相手と偶然バーニーズで再会する。懐かしいその人は、まだ学生らしき若い男の服を選んでいた・・・。

日常のふとした時に流れ出す、選ばなかったもう一つの時間。

デビュー作『最後の息子』の主人公のその後が、精緻な文章で綴られる連作短編集。


おすすめ: 星星星



◆『最後の息子』感想 → こちら





私、『最後の息子』に続編があるって知らなかったんですよね~あせる

タイトルだけは知っていたこの本に、まさか「ぼく」と閻魔ちゃんが出ていたとはビックリマーク


B様!

教えてくださりありがと~う(´∀`)ドキドキ



『最後の息子』の頃より十年ほど経ってのお話。

「ぼく」は筒井という名で、妻とその連れ子と妻の母とで暮らしているんだね。


この短編集の中で、やっぱり表題作『春、バーニーズで』が一番好きです。

もう一度『最後の息子』を読み返したくなりました。

(が!樹海にあるので探し出せまい、、、涙)



***********



注意ネタバレあり↓













『春、バーニーズで』



そうか、筒井はやっぱり閻魔ちゃんの元を去っていましたか。

確かあの頃彼は大学生だったかな?

ただのヒモだったっけ?

で、今は会社員。

バツイチの女性と結婚し、彼女の幼い息子に父としての愛を注いでいるんだな。

そーかそーか。

立派になったんだねぇ(゚ーÅ)



そんな筒井が家族とバーニーズ・ニューヨークで買い物中、懐かしい閻魔ちゃん(今もそっち系のバーのママなのかな?きっとそうかな、、、)と 再会します。



「選ばなかった時間」があったことに気付く筒井。


誰にでもあることです。

筒井のように、かつて一緒に暮らした人にバッタリ出くわしたりなんかしたらなお更。

「もし選んでいたら、今の自分とは違う自分がここにいたかも知れない」――と。

自分から捨てておいてナンですけどね汗



まあね、そんなこと想ったところでもう十年も別々の道を歩いているんだもの、今更ではあります。

ただ、相手に対してお互い温かいものを抱いたってことだけ。

それだけですがステキなんですドキドキ



私、込み上げ体質なもんで、最後のページはグッときちゃったです。

ちょっとだけ泣いちゃった。

(たぶんこの本で泣く人あんまいないと思うケド)



閻魔ちゃんも筒井も、優しいなあ。


まあ筒井はもういいとして、閻魔ちゃんに幸あれビックリマーク

でも、若い男を世話しては逃げられる体質だからなぁ~。

(>_<)あせる



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『夫婦の悪戯』はちょっと緊張感のあるお話でした。

怖い遊びだわっ(><;)

けど面白い。



『パーキングエリア』もちょっとハラハラしたわー。

でも静かなラストがいい。




やっぱ吉田さん好き。


こればっか言ってる気もしますが。


好きなんだもーん(^O^)ドキドキ





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