カーンに遭遇するたびに思い出すつまらない話 | 星が語る『Star』~Astrology Cafe~

カーンに遭遇するたびに思い出すつまらない話

カーン・ノニエン・シン。ご存知であろうか。TOS、もとい『スタートレック』というか『宇宙大作戦』というかのオリジナルシリーズに「宇宙の帝王」として登場した優生人類であり、独裁者である。

 
TOSシリーズの映画化では、『スタートレックII カーンの逆襲』で、再び登場し、いろいろと、逆恨みの果ての悪事を働いていたのだが、問題は、それではない。
 
『スター・トレック イントゥ・ダークネス』では、ベネディクト・カンバーバッチが『SHERLOCK』のまま、ブロンドの髪を黒に染めて、確実に優生人類に見える風貌と、知性と、強さで登場する。カーン、素敵。マクガイヴァーズ少尉の気持ちも、ベネディクトがカーンなら理解できる。
 
さて、カーンに遭遇する場面では、まず間違いなくクリンゴンが登場することになる。それが問題の引鉄なのだが、かつて、頭のおかしな人物に、こう強弁されたことがあるのだ。曰く「『スタートレック』はドイツ映画だ!」と。
 
今なら、半笑いで、眼前で検索して、その結果を突きつければいいのだが、いまほど、モバイルが普及していなかったころで「アメリカ映画ですが、なにか?」と、静かに主張し続けても、聞く耳を持たない愚か者だったせいか「はあ? あれはドイツ映画に決まってるし!」と、同席していること自体が、恥ずかしくて逃げ出したいほどのたわごとを、その頭のおかしな人物は、何度もくり返していたものだ。
 
その、理由は、わかる。『スタートレックII カーンの逆襲』は、冒頭、クリンゴンの連中が話しているのだ。クリンゴン語は、地球の言語では、音韻だけならば、ドイツ語がもっとも近い響きを持っている。
 
「『カーンの逆襲』を視た」とか、わざわざ言ってきたので、話し相手になってみたらば、この体たらくである。そもそも、なぜ、『カーンの逆襲』だ? いくらでも、他があるだろうに。TOSシリーズの話を、友人と延々としていたのを妬んで、話に割り込みたくて、話題に登場していた『カーンの逆襲』を、冒頭だけ見て、ドイツ映画だと思い込んで、それで話を合わせるつもりだったのだろうか? 意味がわからない。知らないなら、知らないと言えばいいのに。丁寧、かつ、親切に、教えて差し上げる、こともないか。自分で調べれば? と返せば上等な部類だ。
 
いや、あろうことか、『スタートレック』を、ドイツ映画だとは。あれほどアメリカ全開な映画も少ないのに。
 
 
ベネディクトのカーンを楽しく視ながら「『スタートレック』はドイツ映画だ!」と強弁してはばからなかった、前代未聞の愚か者のことを、思い出したりもしていたのだ。
 
 

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