最近、自治会関係でスマホ教室の手伝いをしています。
今日、最終回の会場でのこと。
終わっても、一人のおばあちゃんが帰りません。
「私ね、これ送る方法教わらないとだめなの」
「これをどうしてもLINEしないといけないの」
「これの写真を送りたいの」
先生がどれどれと見に行く
「なんだこれ?」
スマホの画面いっぱいにURLがどでかい文字で映し出されていて読めない。
画面はメールの画面でした。
これは何かと先生が聞くと
「このサイトにこの写真を送らないといけないんですよ」
写真を送ると用意されていたのは、振り込んだ時にATMで出てくる紙、2枚。
私が「しつれい」と、相手のアドレスを開くと数字とアルファベットの羅列。
「これはダメな奴ですよ」「詐欺ですよ」「相手にしちゃだめなやつですよ」とみんなで声をかける。
しかし、このおばあちゃん
「ポイントをお金に変えるだけだから。大丈夫なのよ」
「そうじゃないのよ。これは支援なの。これまでもしてきたの」
「定年退職してお金のない人同士で支援しあってるの」
このサイトは何かと再度聞く。
私が検索した画面を見せた。
「この振込先を検索すると不動産屋さんばかりが並びますけど、不動産屋さんなんですか?」
と聞いてみる。
でも「知らない。でも支援しあってるだけ」だという。
そのやり取りしてる間におばあちゃんが見せてくれたサイトの中で先生が見つけた。
「400万円振り込まれるの?」
「そう。だから、ポイントの換金手数料を振り込んだ写真を送って知らせないと振り込んで貰えないの」
「これ、しないと相手も困っちゃうのよ」
「このお兄ちゃんに振り込むの?」
頷くおばあちゃん。ホストのような写真でした。
「なんのポイントなんですか?」と私が訊ねても言えない。
もう一度なんのサイトか聞くと
「出会いの場所」
「じゃ~あ、このメールの始まりって出せます?」と訊ねると
「宝くじの鑑定」
お金が欲しくて宝くじを当てたい→スマホで検索してへんなところに登録しちゃった→詐欺メールが来るようになる→さみしくて出会い系にひっかかった→若い男性が「ポイントあげたよ」「換金してね」と手数料を要求。
話をしてる間もずっと詐欺メールがひっきりなしに届いてました。
消費者センターの場所も教えていくように伝える。
分かったと言ってくれたので、会場を出たが不安だった。
で、会場を閉めなくちゃいけなくて、それ前にざっくりお家を聞いてたのだが・・・誰もわからなった。
○○の袂の△さんちの隣。
この言葉に山の向こう側と思ってしまったのだ。
帰宅してよくよく考えたらうちの近所にも同じ苗字のお家がある。
隣のお家を調べたらドンピシャ。
先生にお家が近いことを連絡すると、元々民生委員だったのですぐにおうちへ向かった。
私が連絡する間に先生はサイトが詐欺なんだと調べて確定していたので、それを伝えに行ったのだ。
さっき、母に確認したら、そこのおうちのおじいちゃんは亡くなったと記憶してると。
おばあちゃん一人暮らしの可能性が高い。
やっぱりさみしかったかな。
後日、先生がまたおうちに確認に行くとお話していた。